「エリザベート先生、お手柔らかにお願いします」
「ん? あら?! どこのイケメンかと思ったらラルスじゃない!」
「ご無沙汰しております」

 ラルスさまはエリザベート先生にお辞儀をすると、先生はラルスさまのもとに駆け寄ります。

「もうっ! 昔みたいに『エリー先生』って呼んでちょうだいよ! 辛気臭いじゃない!」
「いえ、でももう私も22歳ですし、失礼かと思いまして。それにもう15年も前ですよ」

 そう言ったラルスさまをなんとエリザベート先生はバシッと叩いたんです。

「──っ!」

 思わずびっくりしてしまって声は出ないのに口を覆ってしまいました。
 ラルスさまに気さくに話される様子に仲の良さがとても伝わります。……が、ちょっと痛そうです。
 やっぱり「先生力強いんですから手加減してください」と言うラルスさま。
 でもエリザベート先生はそれより気になったところがあるらしく……。

「だって、そんな昔から教えてるっていったら年がバレちゃうじゃない! レディはいつまでも若く見られたいのよ!」
「そ、それは失礼しました」

 あのラルスさまが圧倒されています。