お父さまの口からそのようなお言葉が出るのを覚悟して待ちます。
 すると、お父さまは意を決したように私に告げました。


「ローゼマリー。王国よりお前に隣国のオリヴィエ・ブランジェ第二王子との婚約の要請が出た」

「──っ!!」

 予想外の内容で私は何も言えませんでした。