「それは、、、ヴッ、ゲホッ」
「!?どうしたの、救急しゃ、、」
「いい。もともと、、昨日、死、、ぬ予、定だ、、ったんだ。だ、から、、もう、十分生、、きれた。ありがとな」
 
 タクト君は、息を切らしながら、苦しそうに、でも、心の底から思っていると伝わる声で私にそういった後、息が絶えた。
 救急車を呼んだほうがいいと分かっていても、電話をかけるのは、彼の遺志に背かう気がして、どうしてもできなかった。