さらに別の場所。某男爵の邸宅では。

「やったぞ! ベルラーイ伯爵夫人が、わが娘を茶会に招きたいと言ってくれた!」
「あなた、本当ですの!? ベルラーイ夫人といえば、今をときめく真珠の間の常連ではないですか!」
「ああ。茶会でお気に召していただければ、真珠の間に入ることも叶うかもしれぬ。そうなれば、娘は陛下のご友人ということに……!」
「さっそく、明日から礼儀作法の家庭教師を増やしましょう! 粗相があれば大変ですから!」
「ああ、これで我が家も新時代の勝ち組になるぞ!」

 * * *