次の日、天音は学校を休んでどこかに出かけに行った。
ユウリは、天音の学校に行った。
昨日と同じ時間に行ってしまったので、ユウリはとても暇になった。
その時、教室の扉が勢いよく、開かれた。
入ってきたのは、小柄な女子生徒だった。
「あれ…天音ちゃん、居ない…?やっと声かける決心がついたのに…」
ユウリの聞き間違いじゃなければ彼女は「天音ちゃん」と、言ったはずだ。
天音を探していた?
もしかして、ずっと朝、天音と同じくらい早く来て、ずっと天音に声を掛けようか迷っていたのか?
天音がこの子に会ったら、「消えたい」なんて〝願い〟を無しにするのか?
どちらにせよ、彼女の存在はユウリの淡い希望となった。