化学室のノート



きょ、今日は寝なかった!!



授業のチャイムが鳴って、ホッと私は安堵する。



あんな想いはもう二度とごめんだ。



「……今日は、落とさなかったな」



隣の声に振り向くと、
そこにはもちろん無愛想男が。



「う……
こ、講習期間中、本当にすいませんでした」



深々と頭を下げると
初めて彼はふっと微笑んだ。



「いや、楽しかったよ。
今日はいつ落とすんだろーって毎回ハラハラしてた」



微笑んだその笑顔に私は釘付けになる。



あ、やばい。
こんなの不意打ちすぎる。



かぁっと顔が赤くなるのを感じる。



恥ずかしくて、
そんな自分の顔を見られたくなくて
パッと俯いてしまう。