夕方頃に私たちは家を出た。夏祭りは小さな神社で行われ、歩いて二十分のところにある。
夕日に照らされた彼の顔はほんのり赤く、私の顔も赤いことが窺える。
奇しくも、十二年前の今日、私たちは出会った。あの日、私は当時付き合っていた先輩と夏祭りに行くために、彼の部屋で時間を潰していた。
その間、無言だったのをよく覚えている。彼は寡黙な人で、しかしそれ以上に、私たちに接点はなく、何を話してもすぐに話題が尽きる。
だからこそ彼が教えてくれたチャットサイトで、少し環境を変えて話してみようと教えてくれたのだが、そこでも駄目だった。
会話しても続かず、チャットで話してもよく分からない返しが来る。彼流のネタが、私には分からなかった。
だからその日は集まったものの、お互いサイトで別の人と話していた。
そんな時に出会ったのが永。話してみればたちまち話は盛り上がり、恋人といながら、そっちに夢中になった。
夏祭りに行っても同じ。私たちは会話出来なかった。
夕日に照らされた彼の顔はほんのり赤く、私の顔も赤いことが窺える。
奇しくも、十二年前の今日、私たちは出会った。あの日、私は当時付き合っていた先輩と夏祭りに行くために、彼の部屋で時間を潰していた。
その間、無言だったのをよく覚えている。彼は寡黙な人で、しかしそれ以上に、私たちに接点はなく、何を話してもすぐに話題が尽きる。
だからこそ彼が教えてくれたチャットサイトで、少し環境を変えて話してみようと教えてくれたのだが、そこでも駄目だった。
会話しても続かず、チャットで話してもよく分からない返しが来る。彼流のネタが、私には分からなかった。
だからその日は集まったものの、お互いサイトで別の人と話していた。
そんな時に出会ったのが永。話してみればたちまち話は盛り上がり、恋人といながら、そっちに夢中になった。
夏祭りに行っても同じ。私たちは会話出来なかった。