──夏菜子は 太陽みたいだな。明るくて 優しい。

 いつだったか、彼がそう言ってくれたから、私は明るい人間を努める。元来暗い性質でもないが、太陽なんて揶揄されたのが嬉しかった。

──永は月みたいだね。静かに私を見守ってくれてる。

 そんな風に返したのを覚えている。
 とにもかくにも私が受け入れたことで、楽しいひと時を再び過ごせることになる。例え、依存だと言われて良かった。

 色んな話をした。

──バンドをしてるなんて凄いね! ボーカルかあ、私音痴だからなあ。
──確かに 音痴そう。
──酷い! イメージじゃん!
──歌詞も書いてるんだ。良かったら 見る?
──いいの? 見たい!

──犬を飼ってるんだあ、ポメラニアンなんだけど、凄い可愛いよ。
──ポメラニアンか。俺も 好き。もふもふしてて 可愛いよな。俺も何か 飼おうかな。

──ハムスター 飼ってきた。ジャンガリアンの パールホワイト。名前は モチ。
──モチ! 可愛い! いいなあ、ハムスター飼ったことないや、お父さんがネズミ苦手で。