「失礼! 君がレオポルド・ディ・ヴェントレ爵かい?」
「……はい」
時は少し戻る。
指揮官の男に囮になれと言われたその日、レオが1人でいた所をある男性から話しかけられた。
その鎧などを見る所、貴族の一人だということはすぐに理解できる。
先程の指揮官のこともあって少し警戒していたが、それもすぐに消え去ることになった。
「私はアゴスティーノ・ディ・シュティウスという。シュティウス領の領主をしている者だ」
「あぁ!」
エレナの父を殺して更にはエレナの命を奪ったムツィオへの恨みから集まった市民が、海賊としてルイゼン領への貨物を強奪する事件があった。
その時に、その海賊たちの支援をしていたのがこのシュティウス男爵だった。
その海賊たちによって、ムツィオは領土拡大の大義名分を得てしまうということになってしまったが、レオがその海賊たちを受け入れて匿うことで、ムツィオの企みを阻止することができた。
その時のこともあり、数少ないエレナの生存を知る人間だ。
「その節はお世話になりました」
「いやいや、世話になったのは私の方だ。あのままだったらムツィオの奴は領土拡大への口実を得ていたのだから……」
あの時のこともあり、元海賊の者たちはヴェントレ島民へと変わった。
今ではフェリーラ領との交易船を操る者や、ベネデットのように炭窯職人などの得意な職業に就くなどをしてとても助かっている。
そのため、レオは感謝の思いも込めてアゴスティーノへと頭を下げた。
しかし、そのレオの態度に、アゴスティーノは恐縮した。
あの時は友を殺され、その娘を殺されたと勘違いしていたとはいえ、腹いせ紛いのことをしたと反省していた。
なので、こちらの方こそ助けてもらったという思いがあったため、こっちの方こそ感謝していた。
しかも、今の状況を考えると、結果的にあの領土拡大の阻止をしたのは成功だったといえる。
もしかしたら、あの領土拡大もルイゼン領独立のための策だったのかもしれないからだ。
「あの(・・)子は元気かい?」
「はい。島の発展に協力してもらっています」
ルイゼン領の現状から、まだ秘密にしておくべきことだと分かっているので、アゴスティーノはあえてエレナの名前を出さない。
しかし、レオもエレナのことだというのは分かっているので、動物が好きだとか、お茶類に興味を持ったためハーブを育てたり、後学のことを考えて領地経営の補佐をしてくれているなどと、アゴスティーノに安心してもらおうとレオはエレナの日常を説明した。
「そうか……彼女が楽しそうで良かった。彼女は友の娘だが、私にとっても娘のようなものだ。他の者たちのこともそうだが、君に任せて正解だったようだ」
「いいえ……、僕の方こそたった1人だった所から多くの仲間ができてうれしかったですので……」
レオの話を聞いて、アゴスティーノは嬉しそうにしていた。
エレナが今元気だということが知れたからか、若干涙ぐんでいる様にも見える。
改めてエレナたちのことを感謝されたが、今度はレオの方が恐縮してしまう。
島の初期メンバーはエレナが呼び寄せたようなものだ。
彼女を慕うものが集まったのがヴェントレ島の始まりだった。
今では町と呼べる大きさになり、更なる発展を進めていくつもりだ。
スキルのお陰もあってか、1人暮らしでも寂しいとは思ってはいなかったが、大勢との暮らしに変わって、賑やかで楽しい生活になった気がする。
そういった意味でもエレナには感謝しているのだ。
「君がこの戦いに参加することになったとたまたま聞いて、挨拶をしたいと思っていたんだ」
「そうですか。お会いできてよかったです」
「私もだ」
どうやら、アゴスティーノは貴族間の噂を耳にして、わざわざ足を運んでくれたようだ。
一度会ってみたいと思っていたため、レオも話すことができて良かったと思っている。
同じ思いだったことが分かった2人は、固い握手を交わすことになった。
「しかし……、何故君が呼ばれたのかな? 言っては何だが、君は腕の立つ武人に見えないのだが……」
握手を交わしたことで、アゴスティーノは疑問に思っていたことをレオに尋ねた。
たしかに成人前の時に比べれば弱々しい印象を受けないが、だからと言ってスパーノたちと比べるとどうしても場違いに見えてしまう。
それはレオも分かっていることなので、特に思うことはない。
「招集書が届いたもので……」
「招集書?」
レオ自身も何故呼ばれたのかは分からない。
思いつくとしたら、さっきの指揮官が言ったように囮として使えるといったところからなのかもしれないが、ここに着くまではそれも確定ではなかった。
なので、届けられた招集書を出して、アゴスティーノに見せることにした。
「……ん? これは……」
「……何か?」
招集書を見たアゴスティーノは、何だか訝し気な表情へと変化していった。
この招集書に何かあるのかと思い、レオは首を傾げる。
「これを預かってもいいかな? 大丈夫。君には迷惑はかけない」
「……はい。構いません」
アゴスティーノのその言葉からすると、やっぱり何かあるようだ。
別に持っていなくても問題ないので、レオはそのままアゴスティーノの言葉に乗ることにした。
「今日はこれで失礼する。もしも私で協力できることがあったら言ってくれ。できる限りのことをしよう」
「ありがとうございます。その時はお願いいたします」
招集書のことは気になるが、ここはアゴスティーノに任せることにした。
任されたアゴスティーノは、別れの挨拶をしてレオから離れていった。
ヴェントレ島の開拓にはフェリーラ領のメルクリオ以外に伝(つて)がない。
そのため、もしもの時は頼るべき人間がいないことを危惧していたが、レオは思わぬところで伝ができたと喜びつつ、アゴスティーノに向かって頭を下げたのだった。
◆◆◆◆◆
「奴の名前はラスタラマ子爵だ」
「そうですか。わざわざお教え下さりありがとうございます」
時は戻り、みんなに笑われるように退出していた指揮官の男は、結局レオに名乗ることなく去っていった。
やり取りを一部始終見ていたことで、レオの止めにはディスカラも密かに笑っていたのだが、さすがに総指揮官の自分が笑っているのは良くないと表情を引き締めた。
そして、代わりにレオの質問に答えるように、指揮官だった男の名前を教えてくれた。
あの指揮官の名前はラスタラマと言う名前だったらしい。
「前王の時の領地経営に問題があったため、領地を剥奪された法衣貴族だ。今回のことで名を上げて、もう一度領地を得るための布石にでもしてもらえればと思っていたのだが、あんな人間だとは思ってもいなかった。友であるローデラ男爵の従弟だと言うだけで指揮官にした私のミスだ」
「そんなことありません。あの方が自分で蒔いた種ですから」
どうやらラスタラマは、前王の時に領地経営に失敗しており、クラウディオが王になって問題貴族の一掃となった時に赤字領地の没収を受けた。
ほとんどの財を借金返済に取られ、ラスタラマ家は貴族とは名ばかりの生活を送っていたそうだ。
ローデラ男爵が殺され、せめて彼の従弟であるラスタラマに頑張ってもらおうとしたが、このようなことになってディスカラにとっては残念そうだ。
たしかにラスタラマを指揮官にしたのは良くなかったが、総指揮官の伯爵にそうですねと言うわけにもいかないので、とりあえずレオは否定しておく。
「シュティウス男爵から見せてもらったが、この招集書は名前の部分に偽造がされていた。君を囮に使う作戦も私に気付かれないように勝手に進めていたようだ。降爵とされなかっただけありがたいと思うべきだったのだが、今回のことで爵位の没収どころか、処刑か一生犯罪奴隷とされることもあり得るだろう」
ディスカラの期待に応えて真面目にやっていればよかったものの、こうなってしまっては仕方がない。
レオの存在を知ったラスタラマは、王印の入った招集書の名前の部分をレオの名前に書き替えて呼び寄せたのだそうだ。
それにしても文書偽造なんてしてよくバレないと思ったものだ。
もしかして、レオが囮として死ぬから大丈夫だとでも思ったのだろうか。
「君の今後は追って指示するから、それまではここに待機していて欲しい」
「畏まりました」
友を亡くし、連敗続きのうえ期待した人間に裏切られたのだから、相当ディスカラのストレスも溜まっていることだろう。
もしもこの場からも撤退することになれば、彼も貴族としてかなりの痛手を負うことになるだろう。
しかし、そんな素振りを見せることなく、ディスカラはこの部屋から退出していった。
「アゴスティーノ様。ありがとうございました」
「たいしたことしてないよ」
レオは、ディスカラと共に部屋から退出しようとしている、アゴスティーノに感謝の言葉をかけた。
招集書とカロージェロ親子をディスカラに送ってくれたのは、アゴスティーノの協力があったからだ。
もしも彼の協力がなかったら、ラスタラマに手柄を横取りされていたかもしれない。
それを言うなら、今回協力したことにより、不正を犯す貴族を見つけたことは王家への忠誠を示せることができたと、アゴスティーノにもメリットになった。
アゴスティーノが海賊問題を起こしたことを、もしかしたら王家も知っている可能性がある。
相手がムツィオだったから見逃してくれたのかもしれない。
それを帳消しとまではいかないが、今回のことで多少は払拭できたかもしれない。
そのため、レオの感謝に対してアゴスティーノは首を横に振って否定した。
「色々あったが、次の指示があるまで待機していますか?」
「そうだな!」
ディスカラたちが去った後、レオは味方してくれたみんなに感謝した。
しかし、面白いものが見られたと、みんな逆にレオのことを褒めてくれた。
そして、少し談笑した後、まだ続くであろう戦いに備えて各々待機することになった。
「……はい」
時は少し戻る。
指揮官の男に囮になれと言われたその日、レオが1人でいた所をある男性から話しかけられた。
その鎧などを見る所、貴族の一人だということはすぐに理解できる。
先程の指揮官のこともあって少し警戒していたが、それもすぐに消え去ることになった。
「私はアゴスティーノ・ディ・シュティウスという。シュティウス領の領主をしている者だ」
「あぁ!」
エレナの父を殺して更にはエレナの命を奪ったムツィオへの恨みから集まった市民が、海賊としてルイゼン領への貨物を強奪する事件があった。
その時に、その海賊たちの支援をしていたのがこのシュティウス男爵だった。
その海賊たちによって、ムツィオは領土拡大の大義名分を得てしまうということになってしまったが、レオがその海賊たちを受け入れて匿うことで、ムツィオの企みを阻止することができた。
その時のこともあり、数少ないエレナの生存を知る人間だ。
「その節はお世話になりました」
「いやいや、世話になったのは私の方だ。あのままだったらムツィオの奴は領土拡大への口実を得ていたのだから……」
あの時のこともあり、元海賊の者たちはヴェントレ島民へと変わった。
今ではフェリーラ領との交易船を操る者や、ベネデットのように炭窯職人などの得意な職業に就くなどをしてとても助かっている。
そのため、レオは感謝の思いも込めてアゴスティーノへと頭を下げた。
しかし、そのレオの態度に、アゴスティーノは恐縮した。
あの時は友を殺され、その娘を殺されたと勘違いしていたとはいえ、腹いせ紛いのことをしたと反省していた。
なので、こちらの方こそ助けてもらったという思いがあったため、こっちの方こそ感謝していた。
しかも、今の状況を考えると、結果的にあの領土拡大の阻止をしたのは成功だったといえる。
もしかしたら、あの領土拡大もルイゼン領独立のための策だったのかもしれないからだ。
「あの(・・)子は元気かい?」
「はい。島の発展に協力してもらっています」
ルイゼン領の現状から、まだ秘密にしておくべきことだと分かっているので、アゴスティーノはあえてエレナの名前を出さない。
しかし、レオもエレナのことだというのは分かっているので、動物が好きだとか、お茶類に興味を持ったためハーブを育てたり、後学のことを考えて領地経営の補佐をしてくれているなどと、アゴスティーノに安心してもらおうとレオはエレナの日常を説明した。
「そうか……彼女が楽しそうで良かった。彼女は友の娘だが、私にとっても娘のようなものだ。他の者たちのこともそうだが、君に任せて正解だったようだ」
「いいえ……、僕の方こそたった1人だった所から多くの仲間ができてうれしかったですので……」
レオの話を聞いて、アゴスティーノは嬉しそうにしていた。
エレナが今元気だということが知れたからか、若干涙ぐんでいる様にも見える。
改めてエレナたちのことを感謝されたが、今度はレオの方が恐縮してしまう。
島の初期メンバーはエレナが呼び寄せたようなものだ。
彼女を慕うものが集まったのがヴェントレ島の始まりだった。
今では町と呼べる大きさになり、更なる発展を進めていくつもりだ。
スキルのお陰もあってか、1人暮らしでも寂しいとは思ってはいなかったが、大勢との暮らしに変わって、賑やかで楽しい生活になった気がする。
そういった意味でもエレナには感謝しているのだ。
「君がこの戦いに参加することになったとたまたま聞いて、挨拶をしたいと思っていたんだ」
「そうですか。お会いできてよかったです」
「私もだ」
どうやら、アゴスティーノは貴族間の噂を耳にして、わざわざ足を運んでくれたようだ。
一度会ってみたいと思っていたため、レオも話すことができて良かったと思っている。
同じ思いだったことが分かった2人は、固い握手を交わすことになった。
「しかし……、何故君が呼ばれたのかな? 言っては何だが、君は腕の立つ武人に見えないのだが……」
握手を交わしたことで、アゴスティーノは疑問に思っていたことをレオに尋ねた。
たしかに成人前の時に比べれば弱々しい印象を受けないが、だからと言ってスパーノたちと比べるとどうしても場違いに見えてしまう。
それはレオも分かっていることなので、特に思うことはない。
「招集書が届いたもので……」
「招集書?」
レオ自身も何故呼ばれたのかは分からない。
思いつくとしたら、さっきの指揮官が言ったように囮として使えるといったところからなのかもしれないが、ここに着くまではそれも確定ではなかった。
なので、届けられた招集書を出して、アゴスティーノに見せることにした。
「……ん? これは……」
「……何か?」
招集書を見たアゴスティーノは、何だか訝し気な表情へと変化していった。
この招集書に何かあるのかと思い、レオは首を傾げる。
「これを預かってもいいかな? 大丈夫。君には迷惑はかけない」
「……はい。構いません」
アゴスティーノのその言葉からすると、やっぱり何かあるようだ。
別に持っていなくても問題ないので、レオはそのままアゴスティーノの言葉に乗ることにした。
「今日はこれで失礼する。もしも私で協力できることがあったら言ってくれ。できる限りのことをしよう」
「ありがとうございます。その時はお願いいたします」
招集書のことは気になるが、ここはアゴスティーノに任せることにした。
任されたアゴスティーノは、別れの挨拶をしてレオから離れていった。
ヴェントレ島の開拓にはフェリーラ領のメルクリオ以外に伝(つて)がない。
そのため、もしもの時は頼るべき人間がいないことを危惧していたが、レオは思わぬところで伝ができたと喜びつつ、アゴスティーノに向かって頭を下げたのだった。
◆◆◆◆◆
「奴の名前はラスタラマ子爵だ」
「そうですか。わざわざお教え下さりありがとうございます」
時は戻り、みんなに笑われるように退出していた指揮官の男は、結局レオに名乗ることなく去っていった。
やり取りを一部始終見ていたことで、レオの止めにはディスカラも密かに笑っていたのだが、さすがに総指揮官の自分が笑っているのは良くないと表情を引き締めた。
そして、代わりにレオの質問に答えるように、指揮官だった男の名前を教えてくれた。
あの指揮官の名前はラスタラマと言う名前だったらしい。
「前王の時の領地経営に問題があったため、領地を剥奪された法衣貴族だ。今回のことで名を上げて、もう一度領地を得るための布石にでもしてもらえればと思っていたのだが、あんな人間だとは思ってもいなかった。友であるローデラ男爵の従弟だと言うだけで指揮官にした私のミスだ」
「そんなことありません。あの方が自分で蒔いた種ですから」
どうやらラスタラマは、前王の時に領地経営に失敗しており、クラウディオが王になって問題貴族の一掃となった時に赤字領地の没収を受けた。
ほとんどの財を借金返済に取られ、ラスタラマ家は貴族とは名ばかりの生活を送っていたそうだ。
ローデラ男爵が殺され、せめて彼の従弟であるラスタラマに頑張ってもらおうとしたが、このようなことになってディスカラにとっては残念そうだ。
たしかにラスタラマを指揮官にしたのは良くなかったが、総指揮官の伯爵にそうですねと言うわけにもいかないので、とりあえずレオは否定しておく。
「シュティウス男爵から見せてもらったが、この招集書は名前の部分に偽造がされていた。君を囮に使う作戦も私に気付かれないように勝手に進めていたようだ。降爵とされなかっただけありがたいと思うべきだったのだが、今回のことで爵位の没収どころか、処刑か一生犯罪奴隷とされることもあり得るだろう」
ディスカラの期待に応えて真面目にやっていればよかったものの、こうなってしまっては仕方がない。
レオの存在を知ったラスタラマは、王印の入った招集書の名前の部分をレオの名前に書き替えて呼び寄せたのだそうだ。
それにしても文書偽造なんてしてよくバレないと思ったものだ。
もしかして、レオが囮として死ぬから大丈夫だとでも思ったのだろうか。
「君の今後は追って指示するから、それまではここに待機していて欲しい」
「畏まりました」
友を亡くし、連敗続きのうえ期待した人間に裏切られたのだから、相当ディスカラのストレスも溜まっていることだろう。
もしもこの場からも撤退することになれば、彼も貴族としてかなりの痛手を負うことになるだろう。
しかし、そんな素振りを見せることなく、ディスカラはこの部屋から退出していった。
「アゴスティーノ様。ありがとうございました」
「たいしたことしてないよ」
レオは、ディスカラと共に部屋から退出しようとしている、アゴスティーノに感謝の言葉をかけた。
招集書とカロージェロ親子をディスカラに送ってくれたのは、アゴスティーノの協力があったからだ。
もしも彼の協力がなかったら、ラスタラマに手柄を横取りされていたかもしれない。
それを言うなら、今回協力したことにより、不正を犯す貴族を見つけたことは王家への忠誠を示せることができたと、アゴスティーノにもメリットになった。
アゴスティーノが海賊問題を起こしたことを、もしかしたら王家も知っている可能性がある。
相手がムツィオだったから見逃してくれたのかもしれない。
それを帳消しとまではいかないが、今回のことで多少は払拭できたかもしれない。
そのため、レオの感謝に対してアゴスティーノは首を横に振って否定した。
「色々あったが、次の指示があるまで待機していますか?」
「そうだな!」
ディスカラたちが去った後、レオは味方してくれたみんなに感謝した。
しかし、面白いものが見られたと、みんな逆にレオのことを褒めてくれた。
そして、少し談笑した後、まだ続くであろう戦いに備えて各々待機することになった。