それならばせめて、


あたしのわがままだった記憶はここに置いていくから。

この子があたしじゃなくてもいいから。


どうか、




この子が生まれたときに、






もう一度あなたの声で、












「凛々」って呼んでくれますか?












あたし、この名前だけは好きだった。


だから、この名前だけは。







永遠に、失いたくないの。











あたしはそっと目を閉じた。