- あらすじ
- 母親に捨てられたことで手料理恐怖症になってしまった翔は、ある日料理上手な早紀と出会う。それまでレトルトばかり食べていた翔だが何故か早紀の料理だけは食べることができた。翔は手料理恐怖症、早紀は白血病とお互いに病を抱える。
そこから早紀との交流で漫画家と言う夢を持つ。漫画も評価され順調かと思いきや早紀が転校してしまう。
この作品のレビュー

投稿者:蜂賀 三月さん
哀しいだけで終わらせない、青春の物語
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この作品はよくある余命ものの小説…ではありません。特筆すべきは悲しい共感だけに焦点を当てていない部分。高校生だからこその感情や環境、教室での立場がしっかりと書き込まれています。感情移入しやすく、物語の世界に没入させられます。感動のその先に、前向きになれるラスト。「これでよかった」と私は思いました。魅力的な登場人物がたくさんいるので、どの立場で物語を見ていくかでストーリーの印象が変わるかもしれません。私は早紀がすごく好きでした! 一気に読み進めてしまう面白い青春小説。自信を持っておすすめできる作品です。
2023/09/28 14:06