四角い箱は、天へ向かう。辿り着いた先には、どこまでも見果てぬ宇宙。

 そこに時間は流れていない。魂は消えない。
 すべてのものは溶け合って、混ざり合って、星の川床をゆっくりと巡り、旅をする。あの子は今、ようやく旅を終え、地上にぽとりと落とされて産声を上げた。燦々と煌めく太陽の下、宇宙の片隅でほんのひととき、眩しい光を放って消える。
 そしてまた、天に昇る。
 
 ――穏やかな波の中で生まれた私たちは、星の旅人。いつかまた、あなたに会えるその日まで。私は旅を続けるよ。