目を覚ましてから三日後、私は職務に復帰した。
「私、絶対に父上たちの無念を晴らしてみせるから」
机の前で手を合わせ、祈ってから筆をとる。
ここに来た目的を忘れてはいけない。
恋は二の次……にできるかな。
魅力的な皇帝の姿を思い出すだけで、胸が高鳴る。
とにかく、父の潔白を証明できなくては、堂々と彼の隣に侍ることはできない。
男装して皇帝の元に通い続ける私は、「主上の男色のお相手」と噂されることになった。
合っているようで微妙に違う。でも訂正していいのかどうか、それも悩みどころだ。
「まだ俺の妃になる決心はつかないのか?」
毎日求婚してくる皇帝や噂話に惑わされる自分を律するため、私は紙に経文を書き殴った。
平穏な日々はいつ訪れるのか──まったく、不明である。
【完】
「私、絶対に父上たちの無念を晴らしてみせるから」
机の前で手を合わせ、祈ってから筆をとる。
ここに来た目的を忘れてはいけない。
恋は二の次……にできるかな。
魅力的な皇帝の姿を思い出すだけで、胸が高鳴る。
とにかく、父の潔白を証明できなくては、堂々と彼の隣に侍ることはできない。
男装して皇帝の元に通い続ける私は、「主上の男色のお相手」と噂されることになった。
合っているようで微妙に違う。でも訂正していいのかどうか、それも悩みどころだ。
「まだ俺の妃になる決心はつかないのか?」
毎日求婚してくる皇帝や噂話に惑わされる自分を律するため、私は紙に経文を書き殴った。
平穏な日々はいつ訪れるのか──まったく、不明である。
【完】