私はもう一度、駿さんの手に自分の手を絡めようとした。

だけど、さっきとは違う。

自分の手が震えているんだ……。


怖いの?

もしかして、私、振り払われることが怖いとか考えているの?

そんなはず……。

大丈夫、さっきだって手を繋ぐことくらいできたんだもん。


伸ばしかけの手。

そんな手に気が付いたのか駿さんは、私を見て楽しそうに笑った。



「俺と手、繋ぎたいの?」

「えっと……」

「いいよ」



そう言って駿さんは私の手をぎゅっと握った。


温かくて大きい手。

細くてきれいな手だけど、男の人の手だ……。

どきんっ。

また、私の心臓が鼓膜に響いた。