ファミレスを出てホテルに着くや否や、私は駿さんにキスをした。

男に抱かれるたびに覚えていく、覚えたくもない技術。


駿さんの首に自分の腕を伸ばす。

唇を重ね、舌を絡ませ合い、目を閉じる。

駿さんの手がワンピースの裾をまくり上げ、私の太ももをツーっとなぞった。

ぞくぞくと背筋に気持ちのいい感覚が走る。

駿さんの手は次第に体の上部へと這うように上っていく。



「あっ、」



思わず漏れる声。

唇と唇が離れる。

駿さんは私の首筋にキスをしながら、私をそっとベッドに押し倒した。

もう、何も考えられない。



「シャワーとか浴びなくていい?」

「うん。……いいよ」



冷たいベッドを背に、私は覆いかぶさる駿さんの背中に手を回した。