駐車場に停めてある車に乗る駿さん。

私も助手席に乗せてもらう。



「駅まで送れば大丈夫?」

「うん。駅まで、お願いします」

「了解」



車の中は最初とは違って静かだった。

緊張感に包まれていた。

緊張しているのは私だけなのかな?

勝手に意識しちゃっているだけなのかな?


分からないけど、伝えたい。

“好き”を知ってしまったこの想いを伝えたい。



「もうすぐ着くよ」

「好き」



駿さんの言葉にかぶせるように、私は伝えた。



「え?」



一瞬、駿さんが私を見た。

だけど、すぐに視線を前に戻す。