「あの、駿さん」



おしゃれなカフェの席につく。

コーヒーとカフェラテをそれぞれ注文した後、私は緊張しながら駿さんを見た。



「ん?」



微笑む駿さんの笑顔が好きだと思った。



「あの、連絡先、教えて欲しい……」

「連絡先? アプリ以外ってこと?」

「うん……」



ドキドキしながら待つ私の頭に手を伸ばす駿さん。

そのまま、私の頭を撫でた。



「そんな顔でお願いされたら断れないなぁ」

「じゃあ……っ」

「いいよ。交換しよ」

「……ありがとうっ」



私は携帯を鞄から取り出し、駿さんと連絡先を交換した。


嬉しい。

嬉しい。

思いきりはしゃぎたくなるほど嬉しかった。