陽彩さんとの一件があり、少しバタついていた。
いつも通りの日々が徐々に戻って来た。
「あ、美蘭ちゃーん!こっち手伝ってくれる?すごく重いの!」
一人の少女が美蘭を呼ぶ。
……わたしだったらあのくらいの重さなら異能を出さなくても運べるのにな。
そんなことを思いながら仕事をしていると二人の少女の会話が聞こえた。
「そういえばね。この間読んだ本で、力の強い女の子が非力な子をいじめて、それを助ける男性っていう恋愛物語を読んだの!」
「そういうの、多いわね。……やっぱり、非力な子だと可愛らしさがあるように見えるよね」
その会話に肩がビクッと跳ねる。
やっぱり、非力な子が可愛くてわたしのような力が強い子は可愛くないのかな。
……朝陽はどう思っているのかな。
そして、今は仕事が終わって朝陽の部屋でゆっくりしている。
「……恋乃香、最近また浮かない顔をしている。なにかあったの?」
「えっ?……朝陽、一つ聞きたいの。朝陽は非力で可愛らしい子が好き?」
頭から離れない少女たちの会話。
「……恋乃香、それはどうして?」
「さっき、仕事場が一緒だった子たちが話してたの。非力な子だと可愛らしいって……わたしはそれとは真逆だから……」
「僕は力とか関係なく、恋乃香が好きなんだ。そんなことは気にしなくていい」
好きという言葉にドキッとしたのはなぜかしら。
本当に気にしないでいいのかな。信じてみてもいいのかな。
「うん。ありがとう」
朝陽の部屋を出て、美蘭と琴乃ちゃんと話していると。
「ねぇ、朝陽様とはどうなったの~?」
突然美蘭が質問してきた。
「えっと、じゃあ、逆に聞いてもいい?朝陽といると、なんだかドキッとしてしまうの。これって病気かしら?」
気になったことを口にすると美蘭は笑った。
「ははっ、恋乃香って少し疎いのね。それはね、多分恋乃香は朝陽様のことが好きなんじゃないかな」
え……?好き?わたしが朝陽のことを?
「そ、そうなの?でも、言われてみれば朝陽といると楽しくってもっと近くにいたいって思うわ」
「じゃあ、確定ね。言う気はないの?」
「な、なにを……?」
なにを言えばいいのかわからなくて首を傾げると美蘭はため息をつき、琴乃ちゃんは苦笑した。
「好き、よ。好きって朝陽様に伝えないのって聞いているの」
「えぇっ⁉は、恥ずかしいわっ!」
考えるだけでも顔が真っ赤になるのに直接なんてもっと無理!
「度胸ですよ、恋乃香様。」
琴乃ちゃんまで……!
「で、でもっ!朝陽は迷惑に思わないっ?」
「もし、迷惑なら恋乃香にここまで近づく必要ないと思うけど?わざわざ男装しているのまで暴いて、隣にいさせるなんて普通は気がないとできないから」
美蘭の意見を聞いて、やっと自覚した。
「わたし、朝陽のことが好きなんだ……」
「やっとお気づきになりましたか?」
「なら、伝えなさいよ」
「う、うん!でも、いつ伝えるの?」
「……ちょうどいいですね。明日はお兄様のお誕生日です。明日伝えるのはどうでしょうか」
さすが妹……!
「いいわね!そうしましょう。明日、頑張るわ……!」
いつも通りの日々が徐々に戻って来た。
「あ、美蘭ちゃーん!こっち手伝ってくれる?すごく重いの!」
一人の少女が美蘭を呼ぶ。
……わたしだったらあのくらいの重さなら異能を出さなくても運べるのにな。
そんなことを思いながら仕事をしていると二人の少女の会話が聞こえた。
「そういえばね。この間読んだ本で、力の強い女の子が非力な子をいじめて、それを助ける男性っていう恋愛物語を読んだの!」
「そういうの、多いわね。……やっぱり、非力な子だと可愛らしさがあるように見えるよね」
その会話に肩がビクッと跳ねる。
やっぱり、非力な子が可愛くてわたしのような力が強い子は可愛くないのかな。
……朝陽はどう思っているのかな。
そして、今は仕事が終わって朝陽の部屋でゆっくりしている。
「……恋乃香、最近また浮かない顔をしている。なにかあったの?」
「えっ?……朝陽、一つ聞きたいの。朝陽は非力で可愛らしい子が好き?」
頭から離れない少女たちの会話。
「……恋乃香、それはどうして?」
「さっき、仕事場が一緒だった子たちが話してたの。非力な子だと可愛らしいって……わたしはそれとは真逆だから……」
「僕は力とか関係なく、恋乃香が好きなんだ。そんなことは気にしなくていい」
好きという言葉にドキッとしたのはなぜかしら。
本当に気にしないでいいのかな。信じてみてもいいのかな。
「うん。ありがとう」
朝陽の部屋を出て、美蘭と琴乃ちゃんと話していると。
「ねぇ、朝陽様とはどうなったの~?」
突然美蘭が質問してきた。
「えっと、じゃあ、逆に聞いてもいい?朝陽といると、なんだかドキッとしてしまうの。これって病気かしら?」
気になったことを口にすると美蘭は笑った。
「ははっ、恋乃香って少し疎いのね。それはね、多分恋乃香は朝陽様のことが好きなんじゃないかな」
え……?好き?わたしが朝陽のことを?
「そ、そうなの?でも、言われてみれば朝陽といると楽しくってもっと近くにいたいって思うわ」
「じゃあ、確定ね。言う気はないの?」
「な、なにを……?」
なにを言えばいいのかわからなくて首を傾げると美蘭はため息をつき、琴乃ちゃんは苦笑した。
「好き、よ。好きって朝陽様に伝えないのって聞いているの」
「えぇっ⁉は、恥ずかしいわっ!」
考えるだけでも顔が真っ赤になるのに直接なんてもっと無理!
「度胸ですよ、恋乃香様。」
琴乃ちゃんまで……!
「で、でもっ!朝陽は迷惑に思わないっ?」
「もし、迷惑なら恋乃香にここまで近づく必要ないと思うけど?わざわざ男装しているのまで暴いて、隣にいさせるなんて普通は気がないとできないから」
美蘭の意見を聞いて、やっと自覚した。
「わたし、朝陽のことが好きなんだ……」
「やっとお気づきになりましたか?」
「なら、伝えなさいよ」
「う、うん!でも、いつ伝えるの?」
「……ちょうどいいですね。明日はお兄様のお誕生日です。明日伝えるのはどうでしょうか」
さすが妹……!
「いいわね!そうしましょう。明日、頑張るわ……!」