大地を寒さで包み込んだ冬、カイロ片手に塾に通った高校受験の冬、中学生活最後の冬を終えた僕は、この春から県内で二番目に頭のいい高校の一年生だ。

 かじかむ手を温めながら部活に没頭した冬、シャツの上に紺色のセーターを着て過ごした冬、高校生活最初の冬を終えた私は、この春から県内で二番目ぐらいに頭のいい高校の二年生だ。

 先輩から、また後輩になる。

 後輩から、やっと先輩になれる。

 どんな先輩が、どんなクラスメイトがいるんだろう。

 どんな後輩が来るんだろう、またみんなと同じクラスになりたいな。

 高校生になったら彼女というものはできるんだろうか。

 来年こそは彼氏ってできるかな。

 なんだか眠たくなってきた。

 あんまり寝たら、ダメなのに。どうしようもないほど眠たくなってきちゃった。

 もう夜も遅い、おやすみ今日の僕。

 ダメだもう寝よう。今日もおつかれ私。