「空人、いい加減起きなさい!」
その声で気持ちいい眠りから叩き起こされる。
「あんたいつまで寝てるの。遅刻するわよ!」
ゆっくりと携帯の画面を眺める。時刻はなんと8時10分。あと25分しか残されていない。8時35分を過ぎると遅刻になってしまう。
「なんで起こしてくれないんだよ!」
「何回も起こしに行ったのに起きないからでしょ!」
完全に自分が悪い。5分で身支度を済ませ、急いで朝ごはんを口に詰め込む。
「やばっ、あと20分だ。行ってきます!」
急いで自転車にまたがる。
「空人、弁当忘れてる!」
「あぁ、ありがとう。じゃ!」
「気をつけて行くのよ」
後ろから母の声が聞こえたが、今は振り返っている暇なんてない。一刻も早く学校へ行かないと。
"ガラガラ"教室の扉を開けるとみんなの視線が一気にこちらに向く。
「はぁ。危ねぇーギリギリセーフ」
時刻は8時34分。あと1分で遅刻だった。急いできたのでその場に倒れそうになったが、なんとか呼吸を取り戻し落ち着く。
「空人、明日からはもう少し余裕持って登校するんだぞ」
先生に笑われながら言われ、クラスのみんなも面白がっていた。息を整えながら自分の席に向かい座る。
「お前が遅れるの珍しいな」
優が後ろ向きながら話しかけてくる。
「昨日はいつもより寝るのが遅くなってさ」
「ふーん。女子と連絡でも取ってたのか?」
ニヤニヤしながら聞いてくる優。
「そ、そんなわけないだろ!」
「おい、空人遅刻したのにうるさいぞ!」
つい図星すぎて大声を上げてしまい、先生に怒られる。
"なんでこいつまで勘がいいんだよ"
「昼休み話聞かせてな」
あー、本当に今日は朝からツイてない。
4時間目の授業終了のチャイムが校内に鳴り響く。
"さてと、気づかれないうちに逃げよっと"
席を立とうとした瞬間腕を掴まれる。終わった…
「で、誰と連絡してたんだよ〜」
明らかに楽しそうに話しかけてくる優。
"ピコン"LINEの通知が鳴る。
『朝から大丈夫だった?もしかして、遅くまで連絡してたから寝坊した?』
早川さんからのLINEに心が躍る。
「怜奈・・・もしかして早川さんなのか?」
顔を上げると携帯を覗き込んでニヤけている優の顔が…
「な、なに勝手に覗いてんだよ!」
「まー、そう怒んなって。それよりなんでそんな良い感じになってんだよ。それに早川さんって可愛いよな」
確かに早川さんは誰から見ても可愛いと言われるような容姿をしている。
"そういえば俺、昨日から返信してなくないか…"
そう思い、教室の反対側で友達と昼食をとっている早川さんを見る。何かを感じ取ったのか早川さんがこちらを見てくる。
慌てて手のひらを合わせて"ごめん"とポーズをとり謝った。
彼女は微笑みながら手を上げてまた友達との会話に戻っていく。
"たぶん許してもらえたな"と安堵していると肩に衝撃が…
「めっちゃ良い感じじゃん。なに教室でいちゃついてるんだよ」
「いちゃついてないわ!それにパンチしてくんなよ。痛いわ!」
「わりぃ、少しむかついたから」
2人で笑い合っていたら、いつの間にか昼休みのチャイムが聞こえた。すでに早弁していたので弁当はなんとか残さずに済んだ。
その声で気持ちいい眠りから叩き起こされる。
「あんたいつまで寝てるの。遅刻するわよ!」
ゆっくりと携帯の画面を眺める。時刻はなんと8時10分。あと25分しか残されていない。8時35分を過ぎると遅刻になってしまう。
「なんで起こしてくれないんだよ!」
「何回も起こしに行ったのに起きないからでしょ!」
完全に自分が悪い。5分で身支度を済ませ、急いで朝ごはんを口に詰め込む。
「やばっ、あと20分だ。行ってきます!」
急いで自転車にまたがる。
「空人、弁当忘れてる!」
「あぁ、ありがとう。じゃ!」
「気をつけて行くのよ」
後ろから母の声が聞こえたが、今は振り返っている暇なんてない。一刻も早く学校へ行かないと。
"ガラガラ"教室の扉を開けるとみんなの視線が一気にこちらに向く。
「はぁ。危ねぇーギリギリセーフ」
時刻は8時34分。あと1分で遅刻だった。急いできたのでその場に倒れそうになったが、なんとか呼吸を取り戻し落ち着く。
「空人、明日からはもう少し余裕持って登校するんだぞ」
先生に笑われながら言われ、クラスのみんなも面白がっていた。息を整えながら自分の席に向かい座る。
「お前が遅れるの珍しいな」
優が後ろ向きながら話しかけてくる。
「昨日はいつもより寝るのが遅くなってさ」
「ふーん。女子と連絡でも取ってたのか?」
ニヤニヤしながら聞いてくる優。
「そ、そんなわけないだろ!」
「おい、空人遅刻したのにうるさいぞ!」
つい図星すぎて大声を上げてしまい、先生に怒られる。
"なんでこいつまで勘がいいんだよ"
「昼休み話聞かせてな」
あー、本当に今日は朝からツイてない。
4時間目の授業終了のチャイムが校内に鳴り響く。
"さてと、気づかれないうちに逃げよっと"
席を立とうとした瞬間腕を掴まれる。終わった…
「で、誰と連絡してたんだよ〜」
明らかに楽しそうに話しかけてくる優。
"ピコン"LINEの通知が鳴る。
『朝から大丈夫だった?もしかして、遅くまで連絡してたから寝坊した?』
早川さんからのLINEに心が躍る。
「怜奈・・・もしかして早川さんなのか?」
顔を上げると携帯を覗き込んでニヤけている優の顔が…
「な、なに勝手に覗いてんだよ!」
「まー、そう怒んなって。それよりなんでそんな良い感じになってんだよ。それに早川さんって可愛いよな」
確かに早川さんは誰から見ても可愛いと言われるような容姿をしている。
"そういえば俺、昨日から返信してなくないか…"
そう思い、教室の反対側で友達と昼食をとっている早川さんを見る。何かを感じ取ったのか早川さんがこちらを見てくる。
慌てて手のひらを合わせて"ごめん"とポーズをとり謝った。
彼女は微笑みながら手を上げてまた友達との会話に戻っていく。
"たぶん許してもらえたな"と安堵していると肩に衝撃が…
「めっちゃ良い感じじゃん。なに教室でいちゃついてるんだよ」
「いちゃついてないわ!それにパンチしてくんなよ。痛いわ!」
「わりぃ、少しむかついたから」
2人で笑い合っていたら、いつの間にか昼休みのチャイムが聞こえた。すでに早弁していたので弁当はなんとか残さずに済んだ。