小学4年生になったころ、多分すぐだったと思う。

川村の親友の中に、中村と西川という子がいた。

その二人に言われた。

「俺ら、七瀬のこと好きなんだ」

突然のことすぎたし、初めて告白されたから覚えている。

私がどうしていいのかわからずに戸惑っていると、二人は少し慌てて、

「あ、返事が欲しいとかじゃないんだ」

と訂正してきた。

どういうことかわからずいると、

「川村とのこと応援してっから」

と言われた。

「あいつ、お前のこと好きだし」

「あ、俺らが言ったってあいつに言うなよ?」

すごく短時間だった。

なのに、今思えば爆弾ばっかり落としていたんだな、あの二人。

でも、そんなこと関係なく私の中には川村のことしかなかった。

3人に言われた以上、信じてみる価値はある。

それに、みんな川村の親友だ。

信じない理由がない。

うぬぼれじゃない。

これだけの証言にくわえ、なんとなく感じていた距離の近さ。

両想いという確証が、私にはあった。