【ずっと好きでした。彼女がいるのは知ってるから、諦めたい。だから、振ってほしいです】

既読はすぐについた。

これで、もうまともに彼とは話せない。

彼から話しかけられることはなくなる。

そう思ったときに、彼から返信が来た。

【ありがとう。俺も好きだった。でも、ごめん】

呼んだ瞬間、頬に涙が伝った。

その涙が、冷たい液晶の上に小さな水溜りをつくっていく。

彼の手のように温かい涙が、私の思いと一緒に零れ落ちていくようにさえ感じられた。

どうして私は、こんな時にさえ彼の背中を追いかけてばかりなんだろう。

ずるいよ。

なんで最後にそんなこと言うの?

諦めらんなくなっちゃうじゃん。