今から9年も前のこと。

小学校の入学式。

それが全ての始まりだった。

私とあまり身長が変わらないくらいだろうか?

初めて出会う人がたくさんいる中で、私の中で彼だけが光って見えた。

よく言う、運命を感じたってやつだと思う。

恋なんてよく知らなかったし、したことなんかなかった。

彼の名前もまだ知らない。

でも、それでも確かにあの時、これが恋だってわかった。

周りの声なんて入ってこない。

私の世界に、彼だけがいた。