今日は人生を賭けた、地学のテストの日だ。高校受験の時もあまり勉強しなかった私が、平日も休日も頑張った。自信はないが、今までで1番勉強した。
「彗、お互いに頑張ろうね。」
「俺は100点狙ってやるぜ。かかってこいや。」
とりあえず、全問答えたがあまり自信はない。けれど、教科書とワークを丸暗記しただけの成果は出せたと思う。
「彗、テストどうだった?自信はある?」
彗の顔が歪む。
「やばいかもしれない。自信あったからほぼノー勉で臨んだけど、めっちゃむずかった。俺ってほら、勉学より雑学じゃん?」
…ノー勉だったのか。いくらなんでも、私のこと舐めすぎじゃない?
テスト明け初めての授業。きっと、テストが返却されるはずだ。彗の苗字は上条だから、早めに返却される。私も雨宮だから、男子が返されたらすぐだ。
「次は、彗。…ねぇ、天文部でしょ?もうちょっと、ねぇ?」
おや、これは勝てたかもしれない。肩を落とした彗が戻ってきた。
男子が返され終わったので、次は私だ。
「雨宮さん。…よく頑張ったね。」
ほ、褒めてもらえた。点数は…な、なんと95点。
「彩空。…彩空も、よく頑張ったね。」
「彩空、何点だった?私はね、見て95。」
「すごいね。うちは88点だった。まあまあかなぁ。彗はどうだったの?」
「俺は…67だった。天文部、退部の危機だわ。」
勝った。28点差。彗に頼むのは、やはりあれしかない。
「みんな、1回座って。今回のテストの平均は57点です。えーっと、学年最高得点は、95。」
彗に勝っただけでなく、学年1位。嬉しすぎる。前を見ると、先生が私と目を合わせて笑ってくれた。
「彗、じゃあ今度の部活のときに桜庭先生のこと”夜先生”って呼んで。」
これでいい反応がもらえたら、私と彩空も夜先生と呼び始めたい。
「え、いいけど、キモがられない?引かれない?」
「たぶん、大丈夫。まぁ、フォローはするから。」
彩空も、嬉しそうだ。今から、次の部活が楽しみで仕方がない。けど、少し待った。
「ちょっと待って。テストが嬉し過ぎて忘れてたけど、彩空、先生になんて呼ばれた?」
「えっ、そういえば…彩空。呼び捨てだった。」
やっぱり。てか、そんなに笑顔で言わないで。
「うちまだ、雨宮さんだったんだけど。いつそんなに仲良くなったの。羨ましいんですけど?」
悔しい。なんで彩空だけ。私も進級するまでには、名前呼び捨てを目指す。
「彗、お互いに頑張ろうね。」
「俺は100点狙ってやるぜ。かかってこいや。」
とりあえず、全問答えたがあまり自信はない。けれど、教科書とワークを丸暗記しただけの成果は出せたと思う。
「彗、テストどうだった?自信はある?」
彗の顔が歪む。
「やばいかもしれない。自信あったからほぼノー勉で臨んだけど、めっちゃむずかった。俺ってほら、勉学より雑学じゃん?」
…ノー勉だったのか。いくらなんでも、私のこと舐めすぎじゃない?
テスト明け初めての授業。きっと、テストが返却されるはずだ。彗の苗字は上条だから、早めに返却される。私も雨宮だから、男子が返されたらすぐだ。
「次は、彗。…ねぇ、天文部でしょ?もうちょっと、ねぇ?」
おや、これは勝てたかもしれない。肩を落とした彗が戻ってきた。
男子が返され終わったので、次は私だ。
「雨宮さん。…よく頑張ったね。」
ほ、褒めてもらえた。点数は…な、なんと95点。
「彩空。…彩空も、よく頑張ったね。」
「彩空、何点だった?私はね、見て95。」
「すごいね。うちは88点だった。まあまあかなぁ。彗はどうだったの?」
「俺は…67だった。天文部、退部の危機だわ。」
勝った。28点差。彗に頼むのは、やはりあれしかない。
「みんな、1回座って。今回のテストの平均は57点です。えーっと、学年最高得点は、95。」
彗に勝っただけでなく、学年1位。嬉しすぎる。前を見ると、先生が私と目を合わせて笑ってくれた。
「彗、じゃあ今度の部活のときに桜庭先生のこと”夜先生”って呼んで。」
これでいい反応がもらえたら、私と彩空も夜先生と呼び始めたい。
「え、いいけど、キモがられない?引かれない?」
「たぶん、大丈夫。まぁ、フォローはするから。」
彩空も、嬉しそうだ。今から、次の部活が楽しみで仕方がない。けど、少し待った。
「ちょっと待って。テストが嬉し過ぎて忘れてたけど、彩空、先生になんて呼ばれた?」
「えっ、そういえば…彩空。呼び捨てだった。」
やっぱり。てか、そんなに笑顔で言わないで。
「うちまだ、雨宮さんだったんだけど。いつそんなに仲良くなったの。羨ましいんですけど?」
悔しい。なんで彩空だけ。私も進級するまでには、名前呼び捨てを目指す。



