朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】


「昔話っつーか、離れてる間に何してたか、みたいな話になったんだ」

「うん?」

いきなり話しだしたな。

「……そんで、笑満ちゃんが頼の話、しだしたんだよ」

「………」

「頼が咲桜と同レベルなのはわかってんだけど――ヤローが笑満ちゃんと仲良くしてるのとか、なんかすげーむかついた。休みの日に一緒に遊んでた、とか、三人で出かけた、とか――俺の所為で笑満ちゃんの交友関係が狭まっちゃったから、何も言える立場にないのはわかってんだけど――でも、やっぱヤだった。そんで……反射的? なんかもー言わずにはいられない感じで、すきだって、言った」

「……それで松生はどうした?」

「泣かれた」

そこに繋がるのか。でも、松生としては嫌な意味での涙ではないのではないか?

「……そんで、ずっとすきだって、言われた」

「よかったじゃないか?」

「うれしーよ。めちゃくちゃ。ほんともうそれだけを叫びたいくらい。っつーわけでここで叫んでもいいか?」

「近所迷惑」

「ちっ。……んで、誰にも――正直、心底誰にも、笑満ちゃんはやりたくないから、付き合う座を取った。今度は嬉しそうな顔してくれて。また……逢えてよかったなーって思った。ぶっちゃけ感動した」

「拳握らんでもいい」

力説のほどはわかったからよ。

「それなら落ち込む理由がわかんないんだが」

「………」

今度は一気に哀愁の視線になった。