「宮寺のことはどうにか誤解は解くよ。それでも、教師と生徒の現在は知られるわけにはいかないけど。……少しの間、学校では逢えなくなる」
「うん。でも、たまにはこうやって逢えるんでしょ? だったら大丈夫」
大きく肯いた。
「ありがと。咲桜はカッコいいな」
「流夜くんのがカッコいからね?」
――ああもうこの爆弾娘は。
「お前って天然記念物なのな」
「私絶滅するの⁉」
違った。天然、だった。
「ごめんごめん、言い間違えた」
泡喰っている咲桜は、いつも通りだ。あー、確かに。
今が続けばいいな、なんて、思ってしまうよな。
「咲桜」
「―――」
いつか、誰の目も気にせずにこうやって堂々と抱きしめることが出来るように――なる。するんだ。大事だから。傍らを願う唯一だから。
「咲桜。色々不安にさせた詫びがしたい。なんでもしてほしいことあったら言ってみろ?」
「え――いいの?」
「ああ
「咲桜―、流夜くん来てるのかー?」
いつものはりっとした声ではなくて、家でのややのんびりした声。に続いて、扉が開いた。
「「………」」
「―――」
やばい! 思いっきりやばい! 密着しているところを!



