「しょーねーだろ。俺ほとんどあいつらが育ての親だし。ってかあいつらすごすぎるんだよ……頼だって一度現場にあえば絶対惚れるから」

先輩が言い切ると、頼は胡乱な瞳をした。

「……惚れてんの?」

「あいつらの能力にな」

「ってか現場にあえってすげえ無茶なんだけど」

頼、ローテンション。

「そうか? あいつらにひっついてたら年中だぞ?」

「………」

否定出来ない。流夜くんが電話で呼び出されるのはしょっちゅうだから。

「ふむ……。じゃあ俺は流夜くんに完全尾行を――」

「やめなさい。ただでさえ今学内で逢えないんだから。これ以上ややこしくしないで」

一応、冷たい声で制した。

「頼。これ以上流夜くんと遙音先輩に迷惑かけたらぶっ飛ばすって言ったよね」

「……そこまで言われてないけど……。わかりました。やめておきます」

睨むと、頼が折れた。それを見て先輩が笑満に囁いている。