どうして世界は、こんなにも、悲しいことで溢れているんだろう。
 どうして神様は、こんなにも、苦しみばかり与えるんだろう。

 大切なものはいつだっていとも簡単に奪われてしまうし、
 時にはどんなに悔やんでも取り返しのつかない罪を背負ってしまうこともある。

 だけど、胸をかきむしるほど悲しくても、息もできないくらい苦しくても、
 それでも私たちは、歯を食いしばって前を向いて、生きていかなきゃいけないんだ。

 だって、私たちは、生きているんだから。

 彼の優しさが、彼女の愛が、そして君の厳しさが、私にそれを教えてくれた。