あの時のことは、今でもよく覚えている。



『あっちの世界でも、幸せにしてあげる』



それが、あたしが彼が生きていた頃にかけた最後の言葉。


眠っている彼の耳にそう囁いた。


いつ起きたら分からないから、彼の手に手錠もかけたくらい。


そして、その眠った状態の彼をあたしは包丁で永遠に眠らせてあげた。