生まれると災いをもたらすと信じられている「金色の目」。
 一族に生まれた金色の目を持つ者の多くの命が冷たく暗い牢の中で失われた。
 そして彼女もまた、外に追い出されて家族に道具のように使われた。

 しかし、伝承はこれだけではない。
 「金色の目」を持つ者が18歳まで生きていた場合、今度は「神の祝福」を受ける証へと変化する。

 この伝承は最後の「金色の目」を持つ少女の幸せを見届けて人々の記憶から消えていった。

 少女の「人生で一番幸せになる日」と共に──