「すべて調べはついていますよ。偽の招待状でシャルロッテを呼び寄せ、まわりを扇動して侮辱の数々をおこなった。それを高みの見物で楽しんでいたそうですね」

(エミーリア様……見ていたのね)

「あれは、そう! アドルフ伯爵令嬢が言い出したのよ! 私は見てただけ!」
「おかしいですね、彼女はあなたから金貨を受け取ってやったと白状していますよ」
「なっ!」
「このことについて行政的には何も裁かれません。しかし、私は決してあなたを許さない。妻を傷つけて貶めた罪、償っていただきます」

 観念したエミーリアは涙でぐちゃぐちゃの顔をあげ、姉であるシャルロッテを見る。

「シャルロッテ姉さま……申し訳ございませんでした」

「エミーリア……」