「可愛いシャルロッテ、私は寂しかったよ」
「私もです。ずっとエルヴィン様の声が聴きたくて毎日眠れませんでした」
「そう、眠れないのはよくないね」
「心臓も苦しくて辛く、エルヴィン様のことを思うとなんだか呼吸が乱れて苦しいのです。病気になってしまったのかもしれません」
「え……?」

 シャルロッテは素直に自分の症状を伝えると、エルヴィンは驚いた表情をしたのち、ふと笑顔を見せた。

「どうかなさいましたか?」
「いや、シャルロッテ。私は嬉しいんだ、今。なぜだかわかるかい?」
「……ごめんなさい、わかりません」

 申し訳なさそうにしゅんとした表情を見せるシャルロッテに、エルヴィンはもう一度頬をなでて優しく言葉を紡ぐ。

「いいかい? シャルロッテのそれはね病気じゃなくて『恋』というものだよ」
「恋?」
「ああ、シャルロッテは私に恋をしているんだ」
「──っ! 私がエルヴィン様に……」