(とても不思議なお方です。それにエルヴィン様もとても表情が柔らかかった。気心がしれているのね)

「すまない、あいつがいろいろとちょっかいを出して」
「いえ、素敵なお方ですね」
「そうだな、いいやつなのは間違いない。それに公務では出来るやつだ」
「そうなのですね、エルヴィン様が楽しそうでした」
「私が?」

 シャルロッテはエルヴィンに近寄って話を続ける。

「とても気を許されているのだろうなと」
「ああ、それは確かにそうだな。あいつは私が両親を亡くした時にずっと傍で励ましてくれた」
「ごめんなさい、聞いたら悪いことを聞きました」
「ああ、大丈夫だよ。もう昔のことだから。それに、あいつを一番信頼しているのは間違いない」


 そういってふっと笑うエルヴィンの様子を、シャルロッテも嬉しそうに眺めていた──