「作法もわからないし偽物の招待状なんて……卑しい者の証ではないか! とっとと失せろ!」
「あら、よく見たらこの方先日ご婚約された『冷血公爵』の妻じゃない?」
(やめて……私はいい、でもエルヴィン様のことを悪く言うのはやめてっ!)
「『冷血公爵』夫人だって? なんだやっぱり化け物じゃないか。夫婦揃って恐ろしい人たちだ!」
バシャッとその子息は紅茶をシャルロッテに向かって投げかける。
それを合図に何人もの令嬢や子息が手に持っていた紅茶をシャルロッテにぶつけた。
全身紅茶まみれになり、綺麗な美しい髪からぽたぽたと雫が零れ落ちる。
(──っ! 痛い、心が。でもエルヴィン様を悪く言われるのはもっと嫌……)
シャルロッテはそう心の中で思うのに、悔しさと喉のつまりで声が出ない。
「アロイス!! アロイス!! この怪しいものをひっ捕らえて今すぐ屋敷の外に追い払ってちょうだい!!」
「お嬢様っ! 怪しい者の侵入を防ぎきれず、申し訳ございません。すぐにこの者を外に連れていきます」
そういうと、執事は何人かの警備の者と一緒にシャルロッテを強引に引っ張り外に出す。
シャルロッテがお茶会の最後で見たのは、この家の令嬢のにやりとした笑いとその後ろからでてきたシャルロッテに招待状を持ってきた執事の存在だった。
「あら、よく見たらこの方先日ご婚約された『冷血公爵』の妻じゃない?」
(やめて……私はいい、でもエルヴィン様のことを悪く言うのはやめてっ!)
「『冷血公爵』夫人だって? なんだやっぱり化け物じゃないか。夫婦揃って恐ろしい人たちだ!」
バシャッとその子息は紅茶をシャルロッテに向かって投げかける。
それを合図に何人もの令嬢や子息が手に持っていた紅茶をシャルロッテにぶつけた。
全身紅茶まみれになり、綺麗な美しい髪からぽたぽたと雫が零れ落ちる。
(──っ! 痛い、心が。でもエルヴィン様を悪く言われるのはもっと嫌……)
シャルロッテはそう心の中で思うのに、悔しさと喉のつまりで声が出ない。
「アロイス!! アロイス!! この怪しいものをひっ捕らえて今すぐ屋敷の外に追い払ってちょうだい!!」
「お嬢様っ! 怪しい者の侵入を防ぎきれず、申し訳ございません。すぐにこの者を外に連れていきます」
そういうと、執事は何人かの警備の者と一緒にシャルロッテを強引に引っ張り外に出す。
シャルロッテがお茶会の最後で見たのは、この家の令嬢のにやりとした笑いとその後ろからでてきたシャルロッテに招待状を持ってきた執事の存在だった。