〇第1話シナリオ

カールはジョブ認定式に赴き、ジョブを認定された
しかし、それはみたこともないジョブ【榴弾砲】であった。
唖然とする中、周囲がカールのジョブを知ってあざ笑うのだった。


【榴弾砲】のジョブを得たカールは、ちょっとした誤字なだけでドラゴン系ジョブだと思い、両親に報告した後、さっそくジョブを使用してみた。
しかし、そこには予想に反して、見たこともない荷車のようなものが召喚されてきた。明らかにドラゴンではない……。
しかも、鉄でできたそれは固く重くビクともしない。

その様子を見てがっかりする両親に、カールも深く傷つくのであった。


〇第2話シナリオ

カールが外れジョブを引いたという噂は瞬くままに流れ、もはや彼の威馬車は竜の一族にはなかった。しかも、両親までもが彼に興味を失い、カールは村に居ながらにして村八分の扱いをうけることになった。
そして、時は流れ、一年後。カールを含めて竜の血族は戦士団に入団することになるが、そこでカールは再び憂き目にあう。
周囲が期待を受けた最強ジョブ系の中、よくわからない外れジョブのカールは初めから戦士団のお荷物であるとして、雑用や、ストレス解消の捌け口、さらには戦争時には前線で弾除けになることが義務付けられていた。
若くして将来に絶望するカールであったが、腐らずに戦士団で自信を鍛え続けていたのだが……。


戦士団の最底辺として訓練を重ねてきたある日のこと。竜の一族は国王に懇願され、戦争に駆り出される。
最強の戦力として、期待されていたが、予想に反して敵軍がドラゴン系ジョブに対する対策をとっていたため大苦戦。
もはや、ドラゴン系ジョブは対策によって封じられるジョブになりつつあったのだ。そんな中、カールは戦士団を逃がすための捨て駒として、他の雑魚の兵士と共に戦場に置き去りにされる。
一人二人と仲間が死ぬ中、カールは窮地に瀕して【榴弾砲】のジョブがレベルアップ。その際に、榴弾砲の使い方が一気にわかるようになった。
「いでよ、榴弾砲!」の掛け声とともに、躍り出る鉄の大砲。それは、戦場に君臨せし女神であった。


〇第3話シナリオ

無様に逃げる竜の一族を尻目に、カールは榴弾砲を駆使して次からつぎへのつるべ打ち。
着弾するたびに敵の戦力を焼き滅ぼしていくカールは、ついに敵を撤退に追い込むことに成功する。


敵を撤退させたカールであるが、大量の経験値を得て、榴弾砲がグングンランクアップしていた。
そんな中、相変わらずカールを見下す竜の一族がカールに恩着せがましく接触してきたとき、カールの我慢は限界を超えた。
今まで我慢してきたのものが一気に噴出したカールは竜の一族を飛び出し放浪の旅に出ることにした。
【竜】や【龍】にこだわらなくてもいい自由奔放な世界に期待を馳せるカールは、一族から離れ旅立っていくのであった。