教室が騒然としている。


普段一言も喋らない僕が授業を停めたことに、皆驚いているのだろう。


先生は僕の名前を呼ぶと、具合が悪いのかと聞いた。


僕は何も答えることができなかった。


ただ、溢れる涙を必死に拭い、頭を一度だけ縦に振る。


先生は僕に保健室に行くように言った。


でも、僕はヨアケに会いたかった。もう一度、声が聴きたかった。


ヨアケは僕の孤独を共有できる、たった一人の大切な存在だったから。