前回パルメザンに来たのはラングレさんのブドウ園の仕事のときだったので、約一週間ぶりになる。
前に来たときは街の様子に変化はなかった。
「栄華を極めた宝石都市」なんて言われていた頃のパルメザンを知る人間からすると寂れた印象を持つのかもしれないけれど、その時もいつも通りに人が行き交い、適度な賑わいを見せていた。
だから、激変してしまった街の様子に言葉を失ってしまった。
まず目につくのは、半壊した建造物の数々。
街を守る巨大な門は崩れ落ち、馬車や人が行き交っていた舗装された道には瓦礫が積み上がっている。
街の中心を通る大通りに並ぶ建物の被害はさらにひどく、倒壊した家屋からは今も煙が登っている。
「……モンスターですか?」
荷台からサクネさんに尋ねた。
彼は無言でうなずく。
「丁度街を離れていたので実際に見たわけではありませんが、瘴気が降りると同時に十匹ほどのモンスターが現れたそうです。すぐに冒険者さんたちが対処にあたったらしいのですが、突然すぎて被害が拡大してしまったようで」
冒険者というのは王宮魔導院・護国院の下部組織、「冒険者協会」に登録している傭兵たちのことだ。
世界中の街には「冒険者ギルド」という出張所があって、冒険者はそこでモンスター討伐や素材採取などの依頼を受けている。
街にモンスターが現れて、領主パルメ様が討伐依頼を発注したのだけれど、手続きをしている間に被害が拡大してしまったらしい。
「……クソっ、歯がゆいな」
荷台で街の様子を見ていたブリジットが顔をしかめる。
「こんな惨劇が近場で起きていたなんて。私が街にいれば被害を抑えることもできたはずなのに」
「悔しいけど仕方ないよ。近場って言っても馬車で二日はかかる距離なんだし。それに、サクネさんが農園に来たときはもう襲われた後だった」
サクネさんから話を聞いた僕たちは、一刻も早くパルメザンに行きたかったけれど、しっかりと準備をしてから向かうことにした。
プッチさんは「街に来ないで欲しい」じゃなく、「農作物を持って街に来て欲しい」と頼んできたのだ。
彼女が僕の作物を必要としている可能性は高い。
だとしたら農作物を多めに用意して万全の準備で街に向かうべき。
そう思って、ブリジットやララノにも同行をお願いしたのだけれど──。
「…………」
鎮痛の面持ちで街の様子を見ているララノの姿が目に映った。
やっぱり彼女は農園に残しておくべきだったかもしれない。
なにせララノは故郷を瘴気によって壊滅させられてしまったのだ。
瘴気やモンスターによって破壊された街を見たら、辛い記憶が蘇ってしまうかもしれない。
「……大丈夫?」
声をかけると、ララノはハッとして笑顔を覗かせた。
「は、はい、平気です」
しかし、その声はいつもよりも弱々しい。
何か彼女を元気づけられる方法はないかと考えたけれど、そんな気の利いた言葉は浮かばなかった。
ガラガラと馬車の音だけが僕たちの間に流れる。
馬車がゆっくりと止まったのは、見覚えのある建物の前だった。
麦と硬貨の紋章が入った旗が掲げられた、お城のような立派な建物。
以前に一度だけ来た、リンギス商会の商館だ。
「ここにプッチさんがいます」
御者台からサクネさんが声をかけてきた。
「荷はプッチさん名義で商会の荷揚げ夫に預けておきますので、後で職員に声をかけてください」
「わかりました。助かります」
「私もしばらく街に居ます。広場にある宿屋に部屋を取っているので、何かありましたらいらっしゃってください」
「ありがとうございます」
わざわざ農園まで来てくれたサクネさんに重ねて礼を伝えて、僕たちは馬車を降りた。
前にここに来たときは武装した衛兵が入り口を守っていた。
だけれど、彼らの姿はどこにもない。
守り人が不在になった商館の扉をゆっくりと開く。
中の様子を見て驚いてしまった。
前回ここに来たときは、さながら戦場のような慌ただしさがあった。
大海瘴の影響で農園が大打撃を受け、商人たちが周辺地域から作物をかき集めていたからだ。
なので、今回も同じような雰囲気なのだろうと思ったのだけれど──中はガラガラだった。
カウンターには職員すらおらず、周りのテーブルにはポツポツと商人風の男がいるだけ。活気に満ちた声もなく、しんと静まり返っている。
「……あっ! サタさん! それにララノさんにブリジットさんも!」
と、商館に聞き覚えのある声があがった。
プッチさんだ。
モンスターの襲撃を受けて怪我でもしているのではと心配したけれど、いつもと変わらない元気な姿だった。
それを見て、まずはほっと胸をなでおろす。
「いやぁ、救世主が到着するのを、首を長くして待ってましたよっ!」
「……っ!?」
しかし、続けてプッチさんの口から放たれた言葉に顔をしかめてしまった。
ざわつく商人たちからの視線を背中に感じながら、急ぎ足でプッチさんの元へ向かう。
「ちょ、ちょっといきなり何ですか、救世主って」
「本っ当にサタさんたちの到着を待ってたんですから。農園の作物、持ってきてくれましたよね?」
「は、はい。とりあえず商館の荷揚げ夫さんに預けていますけど……」
そう伝えると、商館にいる商人たちから「おおっ」と歓声があがった。
どういうこと? と首を傾げていると、プッチさんはニコニコ顔で「ひとまず座って下さい」と椅子を勧めてきた。
「えと、街の状況はなんとなくご存知ですよね?」
僕たちが席につくと、おもむろにプッチさんが口を開く。
「ええ、道中にサクネさんから伺いました」
「でしたら話は早い。実はモンスターの襲撃によって街の貯蔵庫が燃えてしまったんです」
「貯蔵庫?」
尋ねたのはララノだ。
プッチさんはコクリと頷いてから続ける。
「パルメザンにある商会の貯蔵庫です。そこが燃えてしまって、街は深刻な食料不足に陥っているんです」
プッチさん曰く、貿易の要所と言われるパルメザンに運ばれてきた物資は、まず商会が持つ貯蔵庫に保管されるらしい。
そこを経由して王国各地に運ばれていくのだけれど、その中には住民の生活を支える食料や物資、それに領主パルメ様に治める物も含まれているという。
そして、今回のモンスター襲撃でその貯蔵庫のほとんどが燃え落ちてしまった。
「なので、先日の大海瘴のときのように周辺地域から食料をかき集めているところなのですが……ちょっと成果が芳しくないんですよ。まぁ、大海瘴からあまり時間が経っていないので仕方ないんですけどね」
「それでサタ先輩の農作物が頼りだったということか」
「ご明察ですブリジットさん」
僕が持ってきた農作物の量は、失った分を補填できるようなものではないけれど、周辺地域からの援助が見込まれない以上、頼らざるを得なかったんだろう。
「というわけですみません。今回はサタさんの農園に回せる物資が無いんです」
「……え?」
キョトンとしてしまった。
何を言ってるんだと思ったけれど、あれか。いつもプッチさんが僕の農園に持って来てくれている物資のことか。
こんな状況なんだし、外部に回す余裕なんてないよね。
「次回はなんとか確保しますので、なにとぞお許しくださいっ!」
「何を言っているんですか。僕たちのことは気にしないでください。お渡しする農作物も今回はお代はいりませんよ。微力ですが、街の復興に使ってください」
「ふ、ふわぁああぁ……ありがとうございますサタさんっ!」
みるみる涙目になっていくプッチさん。
そんな彼女を見て、ララノが切り出した。
「あの、私たちに出来ることは何かありませんか? 周辺地域から食料を集めることはできませんが、お手伝いならなんでもやりますよ」
「ラ、ララノさん……」
「そうだな。私も農園からいくつか薬草を持ってきているから、精錬できる錬金台を貸してくれればすぐにでもポーションを作れるぞ」
「ブリジットさんも……っ! うわぁん!」
プッチさんはついに滝のように涙を流し始めた。
「皆さんのそのお言葉……はいっ! プライスレスッ!」
ペシッとテーブルを叩くプッチさん。
「……冗談言えるくらい余裕があるなら、援助はいらないですか?」
「あややっ!? 違いますよサタさん! これはただの空元気ですからっ! 職員さんたちに被害が出てるせいで、やったこともない各所の調整役をやらされて、もういっぱいいっぱいなんですっ!」
なるほど。だからプッチさんは街から出られなかったわけか。
周辺地域からの援助が滞っているのは、そういう「人的被害」が出ていることも大きいかもしれないな。
食料を確保する商人、それに街を守る衛兵や職人。
もしかすると、住民にも多くの被害が出ているのかも。
「怪我をした方たちは、今どこに?」
「負傷者は教会に集められて治療を受けています。でも、瘴気を吸い込んだ人たちの治療ができる医者がいなくて」
「なるほど……」
多分、気休め程度の施術しかできないのだろう。
とすると、患者の体内から瘴気を浄化してあげれば、街の復興の助けになるかもしれないな。
「すみませんが、プッチさんに納品する作物の一部をいただいてもいいですか?」
「え? あ、ええっと」
「もちろん僕たちが食べるわけじゃありませんよ。教会に搬送されている瘴気を吸い込んだ方たちに食べてもらおうかと」
「それなら問題ありませんが……でも、どうしてそんなことを?」
「実は先日、瘴気の浄化方法が判明しまして」
「……はい?」
プッチさんは折れてしまうんじゃないかと思うくらいに首をかしげた。
まぁ、突然そんなことを言われても困惑しちゃうよね。
一から説明しようとしたけれど、実際に効果を見てもらったほうが早いと考えた僕は、プッチさんと一緒に作物を持って教会へと向かうことにした。
前に来たときは街の様子に変化はなかった。
「栄華を極めた宝石都市」なんて言われていた頃のパルメザンを知る人間からすると寂れた印象を持つのかもしれないけれど、その時もいつも通りに人が行き交い、適度な賑わいを見せていた。
だから、激変してしまった街の様子に言葉を失ってしまった。
まず目につくのは、半壊した建造物の数々。
街を守る巨大な門は崩れ落ち、馬車や人が行き交っていた舗装された道には瓦礫が積み上がっている。
街の中心を通る大通りに並ぶ建物の被害はさらにひどく、倒壊した家屋からは今も煙が登っている。
「……モンスターですか?」
荷台からサクネさんに尋ねた。
彼は無言でうなずく。
「丁度街を離れていたので実際に見たわけではありませんが、瘴気が降りると同時に十匹ほどのモンスターが現れたそうです。すぐに冒険者さんたちが対処にあたったらしいのですが、突然すぎて被害が拡大してしまったようで」
冒険者というのは王宮魔導院・護国院の下部組織、「冒険者協会」に登録している傭兵たちのことだ。
世界中の街には「冒険者ギルド」という出張所があって、冒険者はそこでモンスター討伐や素材採取などの依頼を受けている。
街にモンスターが現れて、領主パルメ様が討伐依頼を発注したのだけれど、手続きをしている間に被害が拡大してしまったらしい。
「……クソっ、歯がゆいな」
荷台で街の様子を見ていたブリジットが顔をしかめる。
「こんな惨劇が近場で起きていたなんて。私が街にいれば被害を抑えることもできたはずなのに」
「悔しいけど仕方ないよ。近場って言っても馬車で二日はかかる距離なんだし。それに、サクネさんが農園に来たときはもう襲われた後だった」
サクネさんから話を聞いた僕たちは、一刻も早くパルメザンに行きたかったけれど、しっかりと準備をしてから向かうことにした。
プッチさんは「街に来ないで欲しい」じゃなく、「農作物を持って街に来て欲しい」と頼んできたのだ。
彼女が僕の作物を必要としている可能性は高い。
だとしたら農作物を多めに用意して万全の準備で街に向かうべき。
そう思って、ブリジットやララノにも同行をお願いしたのだけれど──。
「…………」
鎮痛の面持ちで街の様子を見ているララノの姿が目に映った。
やっぱり彼女は農園に残しておくべきだったかもしれない。
なにせララノは故郷を瘴気によって壊滅させられてしまったのだ。
瘴気やモンスターによって破壊された街を見たら、辛い記憶が蘇ってしまうかもしれない。
「……大丈夫?」
声をかけると、ララノはハッとして笑顔を覗かせた。
「は、はい、平気です」
しかし、その声はいつもよりも弱々しい。
何か彼女を元気づけられる方法はないかと考えたけれど、そんな気の利いた言葉は浮かばなかった。
ガラガラと馬車の音だけが僕たちの間に流れる。
馬車がゆっくりと止まったのは、見覚えのある建物の前だった。
麦と硬貨の紋章が入った旗が掲げられた、お城のような立派な建物。
以前に一度だけ来た、リンギス商会の商館だ。
「ここにプッチさんがいます」
御者台からサクネさんが声をかけてきた。
「荷はプッチさん名義で商会の荷揚げ夫に預けておきますので、後で職員に声をかけてください」
「わかりました。助かります」
「私もしばらく街に居ます。広場にある宿屋に部屋を取っているので、何かありましたらいらっしゃってください」
「ありがとうございます」
わざわざ農園まで来てくれたサクネさんに重ねて礼を伝えて、僕たちは馬車を降りた。
前にここに来たときは武装した衛兵が入り口を守っていた。
だけれど、彼らの姿はどこにもない。
守り人が不在になった商館の扉をゆっくりと開く。
中の様子を見て驚いてしまった。
前回ここに来たときは、さながら戦場のような慌ただしさがあった。
大海瘴の影響で農園が大打撃を受け、商人たちが周辺地域から作物をかき集めていたからだ。
なので、今回も同じような雰囲気なのだろうと思ったのだけれど──中はガラガラだった。
カウンターには職員すらおらず、周りのテーブルにはポツポツと商人風の男がいるだけ。活気に満ちた声もなく、しんと静まり返っている。
「……あっ! サタさん! それにララノさんにブリジットさんも!」
と、商館に聞き覚えのある声があがった。
プッチさんだ。
モンスターの襲撃を受けて怪我でもしているのではと心配したけれど、いつもと変わらない元気な姿だった。
それを見て、まずはほっと胸をなでおろす。
「いやぁ、救世主が到着するのを、首を長くして待ってましたよっ!」
「……っ!?」
しかし、続けてプッチさんの口から放たれた言葉に顔をしかめてしまった。
ざわつく商人たちからの視線を背中に感じながら、急ぎ足でプッチさんの元へ向かう。
「ちょ、ちょっといきなり何ですか、救世主って」
「本っ当にサタさんたちの到着を待ってたんですから。農園の作物、持ってきてくれましたよね?」
「は、はい。とりあえず商館の荷揚げ夫さんに預けていますけど……」
そう伝えると、商館にいる商人たちから「おおっ」と歓声があがった。
どういうこと? と首を傾げていると、プッチさんはニコニコ顔で「ひとまず座って下さい」と椅子を勧めてきた。
「えと、街の状況はなんとなくご存知ですよね?」
僕たちが席につくと、おもむろにプッチさんが口を開く。
「ええ、道中にサクネさんから伺いました」
「でしたら話は早い。実はモンスターの襲撃によって街の貯蔵庫が燃えてしまったんです」
「貯蔵庫?」
尋ねたのはララノだ。
プッチさんはコクリと頷いてから続ける。
「パルメザンにある商会の貯蔵庫です。そこが燃えてしまって、街は深刻な食料不足に陥っているんです」
プッチさん曰く、貿易の要所と言われるパルメザンに運ばれてきた物資は、まず商会が持つ貯蔵庫に保管されるらしい。
そこを経由して王国各地に運ばれていくのだけれど、その中には住民の生活を支える食料や物資、それに領主パルメ様に治める物も含まれているという。
そして、今回のモンスター襲撃でその貯蔵庫のほとんどが燃え落ちてしまった。
「なので、先日の大海瘴のときのように周辺地域から食料をかき集めているところなのですが……ちょっと成果が芳しくないんですよ。まぁ、大海瘴からあまり時間が経っていないので仕方ないんですけどね」
「それでサタ先輩の農作物が頼りだったということか」
「ご明察ですブリジットさん」
僕が持ってきた農作物の量は、失った分を補填できるようなものではないけれど、周辺地域からの援助が見込まれない以上、頼らざるを得なかったんだろう。
「というわけですみません。今回はサタさんの農園に回せる物資が無いんです」
「……え?」
キョトンとしてしまった。
何を言ってるんだと思ったけれど、あれか。いつもプッチさんが僕の農園に持って来てくれている物資のことか。
こんな状況なんだし、外部に回す余裕なんてないよね。
「次回はなんとか確保しますので、なにとぞお許しくださいっ!」
「何を言っているんですか。僕たちのことは気にしないでください。お渡しする農作物も今回はお代はいりませんよ。微力ですが、街の復興に使ってください」
「ふ、ふわぁああぁ……ありがとうございますサタさんっ!」
みるみる涙目になっていくプッチさん。
そんな彼女を見て、ララノが切り出した。
「あの、私たちに出来ることは何かありませんか? 周辺地域から食料を集めることはできませんが、お手伝いならなんでもやりますよ」
「ラ、ララノさん……」
「そうだな。私も農園からいくつか薬草を持ってきているから、精錬できる錬金台を貸してくれればすぐにでもポーションを作れるぞ」
「ブリジットさんも……っ! うわぁん!」
プッチさんはついに滝のように涙を流し始めた。
「皆さんのそのお言葉……はいっ! プライスレスッ!」
ペシッとテーブルを叩くプッチさん。
「……冗談言えるくらい余裕があるなら、援助はいらないですか?」
「あややっ!? 違いますよサタさん! これはただの空元気ですからっ! 職員さんたちに被害が出てるせいで、やったこともない各所の調整役をやらされて、もういっぱいいっぱいなんですっ!」
なるほど。だからプッチさんは街から出られなかったわけか。
周辺地域からの援助が滞っているのは、そういう「人的被害」が出ていることも大きいかもしれないな。
食料を確保する商人、それに街を守る衛兵や職人。
もしかすると、住民にも多くの被害が出ているのかも。
「怪我をした方たちは、今どこに?」
「負傷者は教会に集められて治療を受けています。でも、瘴気を吸い込んだ人たちの治療ができる医者がいなくて」
「なるほど……」
多分、気休め程度の施術しかできないのだろう。
とすると、患者の体内から瘴気を浄化してあげれば、街の復興の助けになるかもしれないな。
「すみませんが、プッチさんに納品する作物の一部をいただいてもいいですか?」
「え? あ、ええっと」
「もちろん僕たちが食べるわけじゃありませんよ。教会に搬送されている瘴気を吸い込んだ方たちに食べてもらおうかと」
「それなら問題ありませんが……でも、どうしてそんなことを?」
「実は先日、瘴気の浄化方法が判明しまして」
「……はい?」
プッチさんは折れてしまうんじゃないかと思うくらいに首をかしげた。
まぁ、突然そんなことを言われても困惑しちゃうよね。
一から説明しようとしたけれど、実際に効果を見てもらったほうが早いと考えた僕は、プッチさんと一緒に作物を持って教会へと向かうことにした。