無事にスタンピードを撃退できたグランたちは冒険者ギルドへと帰った。
 みんなでギルドに行くと臨戦態勢を取った騎士、魔法士たちと冒険者がいた。
 その中からハルカとバーンが出てきた。

「グ、グラン……今ものすごい音が聞こえたんだが大丈夫だったか?」

「すみません……その音の原因は僕の魔法です。ご迷惑をかけました」

「グ、グラン様の魔法ですか?一体どんな魔法を?」

「それとなんですけどさっきの魔法でスタンピードの大半を壊滅しました。残りの魔物はここにいる仲間たちが討伐したのでもう大丈夫です!」

「「「「「「!!!」」」」」」

 グランがスタンピードの終わりを告げると辺り一帯は興奮した様子で皆喜び合い口々にお礼を言われた。
 そんな混沌と化した様子をみたハルカはグラン達を連れて応接間へと案内した。

「グラン様!皆様!ありがとうございました!」

「私からも礼を言うよ」

「いえいえこちらこそ事後処理を任せてしまい申し訳ないです。ギルド長」

「いつも通りでいいぞグラン!」

「……わかったよゴルダン」

「それで何をしたんだ?グランが俺に会いたいなんてな」

「王都の裏にある森なんだけど……」

「ああ報告は聞いてるよ。何でも派手な魔法をぶっ放したんだって?」

「そうなんだ……ただちょっと威力が強すぎて森が完全に無くなったぐらいで」

「「も、森がなくなった?」」

「もうクレーターだらけだったよね!」

「あれは完全に駄目だな」

「私達も初めてみたもの」

「「「うんうん」」」

「な、なあグラン……お前さんが貴族なのは知ってるし俺だって一応は男爵だから把握はしていたが」

「「「「「「「???」」」」」」」

「なんで王女様を連れてスタンピード討伐に行ったんだ!?みんな気づいていないのか気づかないふりをしていたのかは知らんが本来一番に避難しなければならない御方のはずだ!」

「「だって……グランのそばが一番安全だもの」です」

 グランが一通り説明を終えると二人はとりあえず森を見たいと言い出した。
 グランが転移でハルカとバーンを森へ連れて行くと二人はとても驚いていた。
 その時ナミアが何かを思い出した様子で話し始めた。

「グラン!グランって確か創造魔法使えたよね?」

「うん。使えるけど……どうしたの?」

「創造魔法で森を再生する魔法を作ればいいんじゃない!?」

「その手があったか!」