「今回のお話はお断りさせていただきます」

「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」
 グランは断ると会長だけでなく、ティナたちも驚いた様子だった。

「なんでなんで!?メリットしかないんだよ?」

「絶対に考え直したほうがいいわ!本当にチャンスなのよ!?」
 ティナとエリザベートがそう言うと他の人達もそうだとうなずいていた。

「一応理由を聞いてもいいかい?」

「昨日の夜考えたんですけど僕の場合メリットになるはずのものもあまり意味ないかなって」

「?どういうことだ?」
 グランが懐からギルドカード取り出すと全員が驚いた顔をした。

「この通りS()S()S()()()()なので」

「「「「「「「「!?」」」」」」」」
 グランが取り出したカードはこの世界で最も硬いといわれるアダマンタイトでできた黒色に輝くものだった。
 ちなみにアダマンタイトは超希少金属であり武具にするには向いていないためこのような使われ方が多い。

「き、君はSSSランク冒険者だったのか……」

「ど、どうしてSSSランクになってるの……!?昨日まではSSランクだったのに」

「今朝ギルドから連絡が入ってここに来る前に行ったらSSSに昇格したんだ」

「今までどんなことをしてたのよ……でもさすがグランね」

「やっぱりグランと一緒にいると飽きないです」

「まさかグランがもうSSSランクになるなんて……これからも頑張らなきゃ」

「私大丈夫かしら……?がんばって特訓しなきゃ」

「グランすげーな!」

「グラン君がまた離れていく……」
 グランは自分がSSSランク冒険者であることやその資格で将来は大丈夫なことなどを説明した。

「それに僕が生徒会に入っちゃうとみんなとの時間が減っちゃうので」

「「「「「「「グラン……」」」」」」」

「なるほどな。思ったより手ごわいようだ。しかし私もSSSランクと聞いてだまっていられるわけがない!」

「というと?」

「私と勝負しろグラン!」

「勝負?」

「ああ。私が勝ったらグラン君は生徒会に入れ。グラン君が勝ったら好きにするといい」

「……わかりました。やりましょうか!」