~グランside~
「じゃあ行ってみない?」

「「えっ!?」」
 そんな提案をナミアから受けてから一度寮に戻り準備を済ませた三人は実験するためにグランの部屋に集まっていた。

「向こう戻ったら何しようか?」

「何かおいしい物食べにいこうよ!」

「とりあえず今日は実験だけだからいけたらまた別の日にゆっくり遊びに行こう」

「「「それじゃあさっそく……時空移動(タイムスリップ)!」」」

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「成功しちゃったね……」

「本当にね」

「やっぱりあれは夢だけど夢じゃなかったのか!」

「無意識のうちに技能を発動させちゃうのはかなりやばいね……でもそんなおっちょこちょいなグランも好きだけど……」

「え?」

「……あれ?私何か……」
 いきなりナミアの顔が青白くなったかと思うと今度はいきなり燃える炎の如く真っ赤になった。

「ぅえええ!!!!?」

「……えっと今のは友達としてってことか?」

「そ!そうそう!だから気にしないでいいよ!あくまで友達としてだから!」

「お、おう……」
なぜか食い気味に否定され少しへこんだグランだった。

「まあそれは一旦おいといて取り敢えずこっちにこれることはわかったんだし一旦帰るか」

「え~少し遊んでいこうよ!」

「私も色々行きたいところがあるし」

「……じゃあちょっとだけ遊んでいくか」

「「やった!」」

「どこに行こうか」

「私は一旦家に帰るわ」

「お金とかもないし一旦帰らなきゃ!」

「じゃあ今日は別行動ってことで集合場所はいつもの公園で時間はメッセージ送るから」

「「了解!」」

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グラン……いや戻ってきているときは陽翔と呼ぶことにしよう。
陽翔は一度家に戻ると家にはちょうど誰もいなかった。
それもそうだろう。
今は昼間だったため家をあけているのが当然である。

(いたら会いたかったけどこっちでの扱いがどうなっているかわからないから下手に会うと面倒そうなんだよな……)
自分の部屋に行き財布を持つとなんとなくリビングへと向かってみた。
陽翔の家では今では珍しく新聞を取っていたので情報を得るために新聞に目を通してみた。

「!?」
その新聞には自分の写真と記事が載せられていた。