グランたちがカフェで話していたちょうど同じ頃、ティナはシャミアとサリーネに招かれ彼女らの部屋にきていた。

「それで話ってどうしたの？」

「とても言いづらかったんだけどね……私たちもグランのことが好きになったの……」

「えっ！？ま、まさか……私たちに別れろってこと……？」

「えっ！？あ！ああ違いますそうじゃないんです！ティナさんは貴族が一夫多妻制が認められていることは知ってますか？」

「ま、まあ聞いたことがあるけどグランは適応されないんじゃない？お義父様騎士爵だからお義父様以外は平民って扱いになるし」

「だけどねティナ。グランはなぜかはわからないけどあれだけ強いのよ？学園を卒業する頃にはもっと強くなっていると思う。そんな人を国は放っておかないのよ」

「つまりグランが貴族になる可能性が高いってこと？」
　要するにシャミアとサリーネが言いたかったのは、グランは間違いなく貴族になると言うこととそうなったときに自分達も側室でいいからグランと一緒になりたいと言うことだった。

「なんだそういうことか！よかった～グランと関わるなとかじゃなくて」

「ティナさんが正妻で構わないので私たちもグランと結婚してもよろしいでしょうか……？」

「うーん今は何とも言えないかな……」

「「…………っ！」」
　ティナがそういうと二人はひどく落ち込んだ様子を見せた。

「あっ！私が嫌だからだめって言ってる訳じゃないよ！？私はむしろ大歓迎なんだから！」

「「ティナ（さん）……」」

「ただグランがどう思うかって言うのもあるし二人は王族でしょ？しっかりと王様の許可とかも取らなくちゃいけないんだろうし勝手に決めたらまずいんじゃないかな～って思っただけだよ」
　 二人は考えてもみなかったと言う顔をした。

「……そう、よね」

「私たちったら急ぎすぎたみたい」

「気持ちはわかるよ私もそうだったから」

「ティナも？」
　その後ティナは二人と恋バナ（グランのことしか話題に出ないが）を楽しんで解散となった。