寮から転移したグランは王都にある家に来ていた。

「ただいま~」

「グラン様!?どうなさったんですか?」

「久しぶりマリネ。カノンいるかな?ティナたちとお茶会をするから一緒にどうかなって」

「なるほどそれで……カノン様はお部屋にいらっしゃいます

 マリネにお礼を言いカノンの部屋の戸をノックした。

「どうぞ~」

「久しぶりカノン」

「お兄様!?お久しぶりです!」

「元気そうでよかったよ」

「お兄様こそ!今日はどうしたんですか?」

「これからティナたちとお茶会と勉強会をするんだけど一緒にどうかなって」

「行きたいです!ティナお姉様とナミアとエリーが来るのですか?」

「あと学園で仲良くなった人が三人いるよ」

「なるほどです。じゃあ準備しますのでお兄様はお茶の準備をお願いします」

「今日来る人は勉強できる人も何人かいるから聞きたいことがあったら聞けるよ?」

「そこはお兄様に毎日教わっているので大丈夫です!」

「そうか?それならいいんだけど」

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「「「うおっ!!!」」」

 グランとカノンが転移で戻ってくると既に全員揃っていた。

「い、いまどこからでてきたんですか?び、びっくりしました……」

  様子を見るとフレッドリック、シャミア、サリーネが驚いて固まっていた。

「あっごめんごめん転移が使えることを言ってなかったね」

「「「転移!?」」」

「転移ってあの伝説の……」

「空間魔法を極めたものだけが使えると言うあれか?」

「そんなだいそれた物じゃないよ。これはぼくの固有技能(ユニークスキル)だから」

「でもそれでもすごいんですよ」

「そういうもんかなぁ」

「ところでそっちは?妹さんか?」

「そうそう妹のカノンだよ」

「か、カノン・レア・ベルセリアです!もしかして王女様……ですか?」

「ええ私はシャミア・フォン・ダイナースよ。よろしくねカノン」

「私はサリーネ・フォン・ダイナースです♪」

「も、申し訳ございません!!まさかいらっしゃるとは思わず失礼な態度をとってしまい……」

「あなたを不敬罪で逮捕するわ!!……なんていうと思った?」

「私たちは気にしてないから大丈夫ですよ」

「それにもしダメならグランたちはとっくに処刑されてるわ」

「あ、ありがとうございます」

「そんなに気を遣わないで」

「他のみんなにもそう言ってますしなにより仲良くなりたいですから」

「……はい!わかりました!これからよろしくお願いします!」

「よろしくねカノン」

「よろしくお願いしますねカノン」

「俺はフレッドリック・レア・サロタだ!よろしくなカノンさん」
 自己紹介が終わり勉強会兼お茶会が始まった。

「フレッドリックさんは剣が得意なんですね!」

「元々得意だったんだがグランに毎朝教わるようになってからさらに磨きがかかったんだ」

「みなさんで朝練……羨ましいです」

「じゃあカノンも来ればいいじゃない」

「グランの転移魔法でいつでもこっちに来れるんですし」

「確かにそうですね……お兄様送り迎えをお願いしてもいいですか?」

「もちろん!」
 その後も学園の話や自分の得意なことや好きなことの話、親の領地の話など多岐に渡った。
 あれっ!?勉強は?