ナミアたちが共同戦線を締結した翌日の朝。
 恒例になりつつある朝練を終え教室に向かってる時

「なあなあグラン。そういえばこの前王都で言ってたすまほ?ってなんだったんだ?」

「そういえばあの後説明してなかったね。スマホはどれだけ距離があっても相手と話ができるものだよ」

「通信機みたいなものじゃねーか。あれってめちゃくちゃたけーのに……」

「通信機は線でつながってる人としか話せないでしょう?でもこのスマホは線でつながっていなくても通話できるんだ」

「!?」

「今持ってるのは僕とティナとナミアとエリーだね」

「それってグランが創ったのか?」

「アイデアは僕じゃないけど創ったのは僕だよ。試しにティナにかけてみる?」

「あ、ああ。かけてみてくれ」

「オッケー…………あ!もしもしティナ?」

『どうしたのグラン。急に電話かけてくるなんて』

「フレッドリックとスマホの話をしていたんだ」

『そうだったんだね。フレッドリックにも創ってあげるの?』

「欲しいって言ったらかな?ついでにシャミアとサリーネにも説明しているか聞いてくれる?」

『わかったよ~。じゃあまた後で』

「またね~」

「ってな感じでいつでもどこでも会話ができるんだ。もしフレッドリックも欲しかったら創るけど」

「すげぇな……もし創ってもらえるなら俺も一つお願いしていいか?」

「もちろん」
 

 グランとフレッドリックが教室に着くとシャミアとサリーネが一目散にこちらへかけてきた。
「グラン!何なの!?あれは!」

「すごいです!」

「さっきナミちゃんとエリーの携帯を貸して電話してもらってからずっとこうなんだ……」

「もしほしいなら二人にも創るけど……いる?」

「「欲しい(です)!」」

「了解。今日の夜あたりにはできると思うから明日の朝練の時に渡すよ」

「「「そんなに早く!?」」」


 授業が終わり放課後となった。

「最近の授業は難しいね……。最初は簡単だったのにだんだん難しくなるよ」

「じゃあまた勉強会でもする?入試前のやつみたいな」

「いいね!みんなも来る?」

「特に用事もないし行ってもいいかしら?」

「私もないよ~」

「私たちも暇です!」

「俺もわからないことだらけだからちょうどいいぜ」

「じゃあ全員参加ってことで場所は……」

「僕の部屋にしよう。無駄に広いし」

「じゃあ一度部屋に帰ってからグランのとこ集合ってことで」

「「「「「「了解」」」」」」


「グラン来たよ~」

「波華が一番か。ちょうどよかった。ちょっと待っていてくれ。ほかの人来たら入れててくれ」
 グランはそういうとその場で転移をした。

「あれ……行っちゃった。少しお話してたかったなぁ」