一方その頃女性陣は……

「私たちも行きましょうか」

「どんな服見に行く?」

「下着とかも見たいな~」

「アクセサリーも見に行きたいわ」

「せっかくだし宝石店とかも行きたいわね」
グラン達がいたら間違いなくうんざりするような買い物をすることが決まりまずは下着からとなった。

「ティナさんはグランさんとどこまで?」

「ふぇっ?」

「ほら婚約してると色々あるじゃない……ね」

「ど、どこまでってまだなにも……」

((((じゃあまだ行けるわね))))

「???」
獲物を前にした獣のような眼をした4人とティナは店に着いた。


「結構沢山買っちゃったね」

「色々あって目移りしてるうちに……」

「これでも押さえた方なんだけどね」

「まだまだ買いたいものがあります!」

「そうよまだまだこれからよ!さあ次に行きましょう!」

「でもそろそろ寮に戻らないと……」

「っともうそんな時間ですか」

「グランと連絡とったし集合場所の広場に行こう!」
その後ティナたちは広場に着き、また屋台でなにか食べようと話していた。
その時

「お嬢ちゃんたちこれから遊びに行かない?」

(うひょー上玉じゃねーか)

「お金は俺らで出すからさ」

(みんなかわいいな!ボスも悪い人だぜ)
五人に絡んできたのは典型的なナンパであった。

(うわっ…典型的なナンパ野郎ね)

(とりあえず無視でいいかな)

(早くグラン来ないかな……)
ティナとナミアとエリザベートはそんな決断を下したが世間に疎い王女様は違った。

「あんたたち誰?私たち今人を待っているんだけど」

「あなたたちはお呼びじゃないのでとっとと消え失せていただけますか?」

シャミアとサリーネはこれでもかと言うぐらい不機嫌な態度で男たちを拒絶した。
そしてそれはいままで穏やか?だった男たちをキレさせてしまった。

「何だテメーらこっちが下手に出てやりゃあ偉そうに言いやがって!」

「お前らは黙って俺らに着いてくればいいんだよ!」

「何か風向きが怪しくなってきたわね」

「やっちゃう?」

「いいね!やっちゃおう!」

「お前らみたいなか弱い女子が俺らを倒せると思ってるのか?」

「生意気な口聞きやがって!やっちまえ!」
男がそう言うといつの間にかティナたちを囲んでいた男たちが襲いかかってきた。

「きゃっ!!」
まず手始めにと思われたのだろうかサリーネに手が延びティナとナミアが守ろうとしたところで不可思議な結界が五人を包み込んだ。
それはまるで愛しい人を慈しみ守るかのように優しく展開された。

「!!?こ、これは?」

「何だこれ!?全然ビクともしないぞ!」

「誰かが結界を張ったんだろうな。お前らさっさと割れ!」

「さっきからやってるんだが全然割れないぞ!」


「本当に何だろうこれ?」

「もしかしたら……」

「なにかわかったの?」

「グランの魔法だと思う」

「「えっ!?」」

「でもここにはいないじゃない」

「さっき学園で集まったときに護衛用の魔法をかけとくねって」

「なるほどね」

「グランが術者なら安心ね」

「早く二人とも来てくれるといいんですけど……」

「……転移!」

「今グランの声が聞こえたような……」

「お前転移も使えたのか……まあいい。とりあえず助けんのが先だな」

「「「「「グラン!フレッドリック!」」」」」

~グランside~

「そろそろ集合場所に行こうか」
無事剣が出来上がったところで集合の時間となったため二人は広場に向かうことにした。

「今日はありがとうな!まさかグランに剣を作ってもらえるとは思ってなかったぜ!」

「こっちこそありがとう。僕も新しく短剣を作っておこうと思ってたからちょうどよかったよ。携帯(スマホ)も出来上がったら渡すよ。今のところ僕とティナとナミアとエリザベートにしか繋がらないけど」

「そっちもよろしくな。十分だぜ!」

その後二人で歩いていると突然警戒信号(アラート)が鳴り響いた。

「……ちょっとやばいかも」

「?どうかしたのかグラン」

「ティナたちが襲われてるかもしれない」

「なに!?なんでそんなことがわかるんだ?」

「そういうスキルを持っているんだ。身近な人に危機が迫ってるときに教えてくれるんだよ」

「なるほどな……じゃあ急いでいこう!」

「あーっとその事もなんだけど……」

「どうしたんだ?早く行くぞ!」

「ちょっとごめんね」

「グ、グラン?」

「転移!」


「お前転移も使えたのか……まあいい。とりあえず助けんのが先だな」

「フレッドリックはそっちを頼む。僕はこっちを」

「おう!」