あれから1ヶ月が経ちついに今日は入試本番だ。
今日に向けていろいろ対策を練ってきたグランだが、
それはほかの人も同じだ。
ここではその努力、運、実力の差が測られるいわば節目の日となる。
そんな日の朝グランは大樹の下にいた。
「ティナまだかな?」
「おはよう〜!グラン」
「おはようティナ。今日は頑張ろうな!」
「うん!」
(えへへ〜♪今日は朝からグランの顔が見れちゃった!もうこれだけで受けた甲斐があったよ〜)
「ティナ?大丈夫か?」
「……うえ!?だ、大丈夫だよ!」
「そうか?ならいいんだけど……」
「それはそうと今日はわざわざ迎えにきてくれてありがと!これで今日は頑張れるよ!」
「僕も試験前にティナと会っておきたかったからね。それにまたどこぞの輩に攫われたらたまったもんじゃないからね。人様の婚約者を……」
「グランにそう言ってもらえて嬉しいよ!私も会っておきたかったし……それに大切に思ってくれてありがとう」
「ティナは可愛いから攫いたくなる気持ちもわかるけど……」
「か、かわっ!!!そ、そんな私なんて貴族様やカノンに比べたら全然可愛くないよ!」
「そんなことないよ!ティナはかわいいから!他の人にはないティナにしかない良さがあるんだ!」
その後グランがティナがいかに素晴らしいかを語っているとティナは顔を赤らめて「も、もういいよ……わかったから!!」と恥ずかしがっていた
「もう!グランは意地悪だなぁ……」
「ティナがかわいいからだよ。さあ行こう!」
ティナと手を繋いだグランは転移を発動させて学園へ向かうのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「っと着いたよ」
グラン達は王都の城壁近くに転移した。
「何回体験してもこの感覚にはなれないよ……。ここが王都なんだね!」
「ティナははじめて来た?」
「うん!王都に来るのははじめてだよ!」
どうやらティナは誘拐された時を除き村からでて町に行ったことはなかったみたいだ。
そんな完全におのぼりさん状態のティナと王都を散策しながら学園に向かって歩いていると追い抜いていった馬車がいきなり止まった。
すると中から人が駆け出してきた。
「陽……じゃなかった、グラン~!」
聞き覚えのある声と共に降りてきたのは恵梨香ことエリザベートだった。
「恵梨……っとエリー!久しぶり!」
「久しぶり!グラン!元気にしてた?」
「こっちはもう元気だよ!そっちこそ元気そうで何よりだよ」
「あ、あの~グラン?そちらのおかたは?」
「おっと…ティナにはまだ言ってなかったね。こちらは僕の幼なじみのエリーことエリザベート・レア・セレクトイン様だよ」
厳密に言えば貴族の子供たちはお披露目やパーティーなどで顔を合わせているためみんな幼馴染のようなものだが。
「エリー。こちらは僕の婚約者になった狐人族のティナだよ」
「ティナです!よ、よろしくお願いします!」
「ご紹介に預かりましたエリザベート・レア・セレクトインです。気軽にエリーって呼んでね!」
「じゃあエリーも一緒に行こうか」
エリーも加わったことで次第に話題はグランとティナの話に変わっていった。
「ティナとグランは婚約しているのよね?」
「うん!そうだよ?」
「じゃあさ!どこで出会ったの?」
エリザベートの好奇心とノリにより二人の関係を深堀されていくなかで三人は学園に着いた。
「っともう着いちゃったわね。ティナさんこれからもよろしくね!」
「こちらこそよろしくね!エリー」
お互いに気があったのか最後の方はグランそっちのけで話し込んでいた二人はこの短時間で仲良くなっていた、
「じゃあまた後で!」
「気を付けてねー!」
「健闘を祈るよ。頑張ろうティナ!」
「二人ともありがとー頑張ろう!」
学園の入試は貴族門と平民門に別れており、そこの分かれ道で三人は別れた。
ちなみにこの制度は小さい頃から家庭教師などをつけ英才教育を施された貴族の子息子女と国民なら義務である初等教育のみを受けそこで成績がよかった平民とではどうしても能力に差が出てしまう。
そのためその差が埋まるようにわざわざ会場が別れているのだ。
あとは防犯上の問題である。
「……それで陽翔?婚約者ってどう言うこと?」
(やはりさっきの説明で納得いってなかったか……)
「さっきも説明した通りティナが誘拐されていたとこを俺が助けてそこでティナは一目惚れ、俺はティナと関わっていくうちにその人柄に好かれていってって言ったろう?」
グランは先程もティナとエリザベートから半ば強制的に聞き出されたためやけになって答えた。
「ふ〜んそうだったのね……。」
(これってまずくない?私もなみちゃんも勝ち目なくない?これが二人が付き合ってるだけならまだしも完全に親公認だし)
「ま、まあとにかく試験に集中しようぜ。これに受かればまたみんなで学校に通えるわけだし」
「そうね!またみんなで楽しく過ごすためにも頑張ろっか!」
結局このあと浪華にあいまた同じ話をすることになるのであった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
試験が終わり帰宅の時間になった。
今回受けた試験は筆記の一次試験となっていて、これに合格すると実技の二次試験となる。
「やっと終わったよぅ……」
「おつかれナミア。これをクリアできれば後は実技だから大丈夫だろ?」
「そうなんだけど……グランとエリーが言うティナちゃんが気になって集中できなかったよ……」
「でもさっき私たちのと照らし合わせたら大丈夫だったからいけるよ」
「そうだといいけど……」
「あっ!グラン!エリーも!」
「ティナ〜おつかれ!」
「ティナ!おつかれさま。解けたかしら?」
「もうめちゃくちゃ簡単だったよ!グランに教わってたのもきいたよ!」
「それは良かった!ティナこちらは僕の幼なじみのナミア・レア・カザール様だよ」
「こっちがさっき話したティナだよ」
「ティナです!よろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくね!ティナちゃん!なみちゃんってよく友達には呼ばれてるからティナちゃんにもそう呼んでもらえると嬉しいな」
「わかった!じゃあ私のこともティナで!よろしくね♪なみちゃん!」
こうしてこれから長い時を過ごしていく四人が王都に揃ったのであった。
今日に向けていろいろ対策を練ってきたグランだが、
それはほかの人も同じだ。
ここではその努力、運、実力の差が測られるいわば節目の日となる。
そんな日の朝グランは大樹の下にいた。
「ティナまだかな?」
「おはよう〜!グラン」
「おはようティナ。今日は頑張ろうな!」
「うん!」
(えへへ〜♪今日は朝からグランの顔が見れちゃった!もうこれだけで受けた甲斐があったよ〜)
「ティナ?大丈夫か?」
「……うえ!?だ、大丈夫だよ!」
「そうか?ならいいんだけど……」
「それはそうと今日はわざわざ迎えにきてくれてありがと!これで今日は頑張れるよ!」
「僕も試験前にティナと会っておきたかったからね。それにまたどこぞの輩に攫われたらたまったもんじゃないからね。人様の婚約者を……」
「グランにそう言ってもらえて嬉しいよ!私も会っておきたかったし……それに大切に思ってくれてありがとう」
「ティナは可愛いから攫いたくなる気持ちもわかるけど……」
「か、かわっ!!!そ、そんな私なんて貴族様やカノンに比べたら全然可愛くないよ!」
「そんなことないよ!ティナはかわいいから!他の人にはないティナにしかない良さがあるんだ!」
その後グランがティナがいかに素晴らしいかを語っているとティナは顔を赤らめて「も、もういいよ……わかったから!!」と恥ずかしがっていた
「もう!グランは意地悪だなぁ……」
「ティナがかわいいからだよ。さあ行こう!」
ティナと手を繋いだグランは転移を発動させて学園へ向かうのであった。
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「っと着いたよ」
グラン達は王都の城壁近くに転移した。
「何回体験してもこの感覚にはなれないよ……。ここが王都なんだね!」
「ティナははじめて来た?」
「うん!王都に来るのははじめてだよ!」
どうやらティナは誘拐された時を除き村からでて町に行ったことはなかったみたいだ。
そんな完全におのぼりさん状態のティナと王都を散策しながら学園に向かって歩いていると追い抜いていった馬車がいきなり止まった。
すると中から人が駆け出してきた。
「陽……じゃなかった、グラン~!」
聞き覚えのある声と共に降りてきたのは恵梨香ことエリザベートだった。
「恵梨……っとエリー!久しぶり!」
「久しぶり!グラン!元気にしてた?」
「こっちはもう元気だよ!そっちこそ元気そうで何よりだよ」
「あ、あの~グラン?そちらのおかたは?」
「おっと…ティナにはまだ言ってなかったね。こちらは僕の幼なじみのエリーことエリザベート・レア・セレクトイン様だよ」
厳密に言えば貴族の子供たちはお披露目やパーティーなどで顔を合わせているためみんな幼馴染のようなものだが。
「エリー。こちらは僕の婚約者になった狐人族のティナだよ」
「ティナです!よ、よろしくお願いします!」
「ご紹介に預かりましたエリザベート・レア・セレクトインです。気軽にエリーって呼んでね!」
「じゃあエリーも一緒に行こうか」
エリーも加わったことで次第に話題はグランとティナの話に変わっていった。
「ティナとグランは婚約しているのよね?」
「うん!そうだよ?」
「じゃあさ!どこで出会ったの?」
エリザベートの好奇心とノリにより二人の関係を深堀されていくなかで三人は学園に着いた。
「っともう着いちゃったわね。ティナさんこれからもよろしくね!」
「こちらこそよろしくね!エリー」
お互いに気があったのか最後の方はグランそっちのけで話し込んでいた二人はこの短時間で仲良くなっていた、
「じゃあまた後で!」
「気を付けてねー!」
「健闘を祈るよ。頑張ろうティナ!」
「二人ともありがとー頑張ろう!」
学園の入試は貴族門と平民門に別れており、そこの分かれ道で三人は別れた。
ちなみにこの制度は小さい頃から家庭教師などをつけ英才教育を施された貴族の子息子女と国民なら義務である初等教育のみを受けそこで成績がよかった平民とではどうしても能力に差が出てしまう。
そのためその差が埋まるようにわざわざ会場が別れているのだ。
あとは防犯上の問題である。
「……それで陽翔?婚約者ってどう言うこと?」
(やはりさっきの説明で納得いってなかったか……)
「さっきも説明した通りティナが誘拐されていたとこを俺が助けてそこでティナは一目惚れ、俺はティナと関わっていくうちにその人柄に好かれていってって言ったろう?」
グランは先程もティナとエリザベートから半ば強制的に聞き出されたためやけになって答えた。
「ふ〜んそうだったのね……。」
(これってまずくない?私もなみちゃんも勝ち目なくない?これが二人が付き合ってるだけならまだしも完全に親公認だし)
「ま、まあとにかく試験に集中しようぜ。これに受かればまたみんなで学校に通えるわけだし」
「そうね!またみんなで楽しく過ごすためにも頑張ろっか!」
結局このあと浪華にあいまた同じ話をすることになるのであった。
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試験が終わり帰宅の時間になった。
今回受けた試験は筆記の一次試験となっていて、これに合格すると実技の二次試験となる。
「やっと終わったよぅ……」
「おつかれナミア。これをクリアできれば後は実技だから大丈夫だろ?」
「そうなんだけど……グランとエリーが言うティナちゃんが気になって集中できなかったよ……」
「でもさっき私たちのと照らし合わせたら大丈夫だったからいけるよ」
「そうだといいけど……」
「あっ!グラン!エリーも!」
「ティナ〜おつかれ!」
「ティナ!おつかれさま。解けたかしら?」
「もうめちゃくちゃ簡単だったよ!グランに教わってたのもきいたよ!」
「それは良かった!ティナこちらは僕の幼なじみのナミア・レア・カザール様だよ」
「こっちがさっき話したティナだよ」
「ティナです!よろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくね!ティナちゃん!なみちゃんってよく友達には呼ばれてるからティナちゃんにもそう呼んでもらえると嬉しいな」
「わかった!じゃあ私のこともティナで!よろしくね♪なみちゃん!」
こうしてこれから長い時を過ごしていく四人が王都に揃ったのであった。