異界転生譚ゴースト・アンド・リリィ

異界転生譚ゴースト・アンド・リリィ書籍③巻発売中!
書籍ネタバレ感想などは活動報告や作者マシュマロなどにどうぞ。



前回のあらすじ

住み込みバイトみたいな依頼を請けた《三輪百合》。
今回は観光メインか……?





 のどかな昼下がり。
 見張りがてら見学を、と思って養蜂場を歩いているけど。

「なんか、あんまり期待されてない感じだねえ」
「まあ、そんなものでしょう」
「追い払われないだけマシじゃない?」
「最悪な方の極端例を出されても……」

 歓迎されていないわけではない、と思う。
 通りすがる人には、だいたい話は通っているみたいで、気さくに挨拶もしてくれるし、飴ちゃん貰ったりもする。蜂蜜飴だ。地元で消費するようなものらしく、歪な形で、色も透き通っていないけど、甘さは確かで、香りもいい。

『トロフィーを獲得しました!:飴ちゃんを貰う』
 なんだそりゃ。陽気な幻聴が脳裏でうっさい。

 まあそんな感じに気さくではあるんだけどねえ。
 でも、かけられる言葉はこんなもんだ。

「おーう、適当にやっててくんな」
「うぉっ……でっか……」
「なんもねえけどゆっくりしていきな」
「あらまあ、どこかのお嬢様かね……」
「飴ちゃんいるかい?」

 ほぼほぼ観光客に対する反応ではなかろうか。
 冒険屋に対する期待とかではないんじゃなかろうか。

「実際、森の調査と熊狩りは猟師がしているとのことでしたから、私たちは単純に熊が下りてきたときに追っ払うための人手が増えた程度なんでしょうね」
「なんか、こういうときってだいたいすぐ倒しに行くかーって感じだったから逆に新鮮」
「猟師で手に負えないってわかったら、熊退治も頼まれるかもね。村としちゃ、できればそうならないでほしいだろうけど」
「フムン?」
「ほら、そのぶん、お金がかかりますから……」

 切実な話であった。
 いまならまだ、養蜂所で見回りのバイト雇ったくらいだからね……。

 領主に相談するか冒険屋を雇うか、そんな空気が出来上がりつつあったものの、まだ致命的ではない、そんなタイミング。いくらか苦しくなってきたけど、損害も出てるけど、たまたまそういう年だったから、と気長に見ることもできなくはない。なんて、そんな。
 悠長とも思える。腰が重すぎるとも感じる。
 でも、自然を相手にした問題だ。生き物を扱う仕事だ。なにか画期的な一手ですべてが解決するなんて、そううまくいくものでもない。

 なまじ、食べるのに困らないっていうのもあるんだろうなあ。この世界、食糧事情はかなりいいからね。「土地が狂う」とかいうのがなければ、基本的にいつも豊作だから。
 流通が若干弱いから、そこが滞ると悲惨だけど。

 まあともかく、簡単な問題じゃないってことだ。一頭の特別な熊が暴れているとかならともかく、熊が増えているという環境変化の問題に対しては、たった三人ぽっちの冒険屋じゃ、銀の弾丸足りえない。

「まあ、せっかくの観光地なのです。お言葉に甘えて、のんびり見学がてらやっていきましょう」

 リリオがそういうので、私たちは養蜂場をのんべんだらりと見て回った。

 養蜂場というものを、私は漠然としか知らず、いまいちイメージがわかないものであったのだけれど、実物を見てもなんだか不思議な光景だった。
 村の端、森を前に開けた土地に、箱が並んでいた。一抱えほどもある木製の箱が、等間隔にずらりと並んでいるのだ。なにかの美意識のようなものを感じるほどに整然と並べられたそれは、巣箱なのだという。
 つまり、蜜蜂たちが巣として使い、人間が蜜を集めるための、箱である。

「巣箱。養蜂箱とも言われるそうですね」
「なんか想像してたよりかなり現代的な気がするんだけど」
「またあんたの妖精郷の話?」
「妖精言うな」

 ああ、そうか。辺境には蜜蜂がいないから、いつもの異世界ペディアことふたりの知識もあんまりないみたいだ。
 この養蜂箱というやつ、私はテレビで見たことがある。つまり割りと最近の手法なんだと思う。見た目だけってことはないと思うし、遠目に見た感じでも、なんか板……というか枠? ハニカム構造の見える奴を引っ張り出したりしてるし……。

 蜜蜂はあちこち飛び回ってるから刺激しないように遠くから見てたら、作業中のおじさんが親切にも防具を貸してくれた。鍔広の帽子に網を付けたものと、分厚い白の上下。残念ながら私に合うサイズはなかったので、私は帽子だけお借りした。

「でっか……でもねえ、あんたそんな真っ黒じゃあ、蜜蜂が警戒するから」
「ああ……そういえばそんな話を聞いたことがあるような」

 黒くて大きいと、熊とかの天敵と思って優先的に攻撃してくるとかなんとか。
 蜜蜂に攻撃されても避けられるとは思うけど……蜜蜂たちのいる場所にお邪魔するのに、余計に警戒させてもいけないだろう。
 とはいえ白い装備って持ってないんだよね……。

 しかたなしに、予備のシーツを取り出してマントのようにはおり、隙間がないように前を閉じる。足元は、汚れちゃうけど、地面に引きずるようにすれば蜂も入らない、と思う。
 ちょっと格好悪いかな。でもまあいざとなれば自動回避できるだろうし。トルンペートはゲラゲラ笑ってたけど。

 養蜂箱の近くまで来てみると、かなりの数の蜜蜂たちが飛び交っていた。どこにいても常にぶんぶんと羽音が聞こえるほどだ。
 これだけの蜜蜂が、たくさんの養蜂箱を前にして、迷うことなく自分の巣に戻っていき、また出ていく。私たちにはわからない、なにかの目印があるのかもしれない。

「これが養蜂箱だ。むかしはもうほとんど蜂の巣っていうか、蜜蜂が巣を作りやすい穴倉とか、籠とか、そういうのに勝手に巣を作ってもらってよ、それでやってたらしいんだけどよ。それだと蜜を採る為には毎回巣を壊さにゃならん。それじゃあんまりだってことでよ、帝都の学者さん呼んで、古い文献とかあたってもらってよ、いまの巣箱ができたんだってよ」

 おじさんが言うには、やはりこの養蜂箱は新しめの形らしい。もともと養蜂が盛んだったけど、この養蜂箱を使い始めてから蜂蜜の質なども管理し始めて、いまの《白の森》というブランドとして盛り上げてきたそうだ。

 見せていただいた養蜂箱は、ちょうどこれから蜜を採るところだったらしい。
 構造としては、大雑把に言うと二段になっていた。下にある箱には、女王が住んでいる。その箱には、働き蜂は通れるけれど、身体の大きな女王蜂は通れない程度の隙間のある蓋がかけられ、その上に次の箱が乗る。

 上の箱には、巣枠という木の枠が並べて収められているんだけど、この巣枠を基礎にして、蜜蜂たちは巣を作っていく。私たちがよく知るハニカム構造……六角形のあれだ。きれいに巣を作れるよう、蜜蝋であらかじめハニカム構造をつくってやることもあるそうだ。この巣枠の間にできた蜂の巣を巣脾(すひ)というのだとか。
 この上の箱を貯蜜層というそうで、これは巣が大きくなるにつれて上に箱を重ねる形で増やせるらしい。

 こうしてみると、本当にテレビで見たのと大差なく、かなり現代的だ。帝国って、なんでか知らないけど妙に技術が発達してるときとそうでもない時の落差が大きいんだよね。あれかな。またちゃん様案件かな。神は蜂蜜を望んでおられるとか言って発狂者が出るやつ。
 最近はなんか古代超文明のなんやらかんやらもあるから一概に言えないけど。

 おじさんは蜂が暴れないように、なんかふいごみたいなので煙をかけてから箱を開くんだけど、それでも相当量の蜜蜂がぶんぶん出てくるし、おじさんのみならず私たちにもまとわりつくので、悲鳴をかみ殺すのに苦労した。

「おや、ウルウが固まってしまいましたね」
「あんたでっかい図体で虫苦手だもんねえ」
「びびって暴れるよりはいいさね。急に動くと蜜蜂も驚いて刺しに来るからよ」

 私のかぶったシーツにも蜜蜂がたくさん張り付いてるし、帽子の網にもひっついてて至近距離で蜜蜂が観察できるよ。やったね。死ぬ。私は木。私は木。

 そんなふうに怯えながらも、おじさんが巣枠を引き抜いた時にはさすがに感嘆の声が漏れた。
 木の枠の間に、規則的に六角形が並んだいわゆる蜂の巣がきれいにつくられていて……というのは、実は見えないんだね。というのも、その表面は白っぽいもので覆われていて、塞がれてしまっていたからだ。

「これは、なんでしょう? 乾酪(フロマージョ)みたいですねえ」
「ふへっ、乾酪(フロマージョ)か。面白いこと言うねえ。こりゃあ蜜蝋ってやつさ」
「へえ! これ全部蝋なんですか? 蜂蜜じゃなく?」
「表面に蓋してるのさ。蜜蜂は賢いから、蜜がいい感じに仕上がったら、自分で蓋してくれるんだな」

 おじさんが蜜蜂がぶんぶんいうなか、作業しつつ平然と解説してくれたところによると、蜂蜜は花の蜜そのものではもちろんないそうだ。
 蜜蜂は花の蜜を集めてきて巣にためる。(テレビで見たときの説明によれば、このとき蜜蜂の持つ酵素が蜜を分解してより小さな糖に変える。)そしてはばたきで風を当てたりして、水分を飛ばす。水分が多いと腐りやすいし、無駄にスペースも取るからかな。
 こうして水分が飛ばされていくと、ねっとりした私たちの知る蜂蜜になるらしい。

 蜜蜂はこうして蜂蜜が仕上がったら、蜜蝋っていうワックスで蓋をする。それがこの白というか淡い黄色というか、リリオ曰くチーズみたいに見えたものだ。
 こうして蓋をすることで、余計な水分だとかゴミだとかが入らないようにして保存するんだって。賢いものだ。

 おじさんは蜜蜂がせっせと張り付けた蜜蝋をあっさりとナイフで切り取って中を見せてくれた。美しい黄金色の蜂蜜が、たっぷりと詰まっている。ふわりと漂った甘い香りにリリオとトルンペートは歓喜の声をあげ、蜜蜂たちは批難の羽音を響かせた、かもしれない。

 同じような巣枠が次々と取り出され、木箱に詰めて回収される。
 これから蜂蜜を採るわけだけど……。

「これってようは蜂の巣を切り取ってるかたち、ですよね。蜜蜂たちは困らないんでしょうか」
「まあ困るわなあ。困るけど、女王バチも働き蜂たちも蜂の子たちもみんな残ってるからよ。再建してもらうしかねえな」
「こうしてみると養蜂業ってヤクザな商売なんだなあ……」
「まあ、ちゃんとこの後は休ませてやるし、餌になる砂糖水だのも入れてやるからよ」
「ヤクザの飴と鞭だ……」

 その後の作業は別の人が受け継ぐということで、私たちはおじさんとともに養蜂箱を離れる。
 蜜蜂たちがぶんぶん言わなくなる程度に離れた場所に、作業小屋があった。それほど大きいわけではないけれど、蜜蜂が迷い込まないように隙間を潰されており、手洗い場や足洗い場などもきちんと整備されていた。

 中にはハンドルのついた大鍋のようなものが鎮座していて、これで蜜を採るという。

亜麻仁(リンセーモ)の油を搾るような感じでしょうか」
「それじゃ壊しちまうだろう。今様(いまよう)のやり方は賢いもんだよ」

 おじさんは巣枠に張り付いた蜜蓋を丁寧に切り取って、別の箱に取り分けた。
 この蜜蝋はいろんなことに使えるらしくて、この後別の作業場に集めて精製するのだそうだ。
 化粧品や傷薬、軟膏、接着剤や染物の防染剤、絵の具の材料やクレヨンのような画材、手紙に封をするのに使う封蝋、お手軽筆記用具の蠟板などなど、おじさんが思いつくままに上げるだけでも本当にたくさんの用途があった。

「あたしがリリオにつかってあげてる保湿剤とかも蜜蝋のよ。お高いやつ」
「ああ、あの舐めるとちょっと甘いやつですね」
「こいつあたしが塗り込んであげた後に手を舐め出そうとするのよ」
「幼児じゃん」

 それに蝋というくらいだから蝋燭(ろうそく)にも使えて、蜜蝋の蝋燭は穏やかな明かりでゆっくり燃えて、煤も少なく、そのうえ甘い香りもするということで、貴族やお金持ちの御用達(ごようたし)だとか。
 火精晶(ファヰロクリスタロ)ランプとかの方が便利でも、高級感や使い心地の良さなど、付加価値は大きいみたいだね。私もちょっと使ってみたい。
 辺境だとかなりの貴重品扱いなんだろうな。

 そしてまたリリオが大喜びしたことに食用としても問題ないらしく、お菓子の材料、またバターなどのように調理用にも使うんだとか。
 この村で売っているお菓子や料理なんかにももちろん使われていて、お土産用に蜜蝋の塊を包んでもくれるそうだ。

「ここじゃあ全部蜜を採るけどよ、ちょっとお高い贈答用に、この巣房を手ごろな大きさに切り分けて詰めたもんも売ってるんよ。巣蜜っつてな」
「蜂の巣そのまま……ということですか?」
「そうそう。蜂の巣は、鳥の巣とかと違って、蜜蝋と蜂蜜しかねえ。だからそのまま食べられるのさ」

 おじさんは想像上のテーブルを手で示して、見えない皿に、どう考えても乗り切らないあれこれを並べ立てて私たちの想像を掻き立てた。

「熱々の薄円焼き(クレスポ)だの、かりふわの格子餅(ヴァフロ)だの、座布団みてえにでっけえ薄鍋餅(パトクーコ)のふかふかのやつだの、そういうのに乗せてみねえ。するとどうだい。蜂蜜はトロッと流れ始めて、蜜蝋も熱でゆるゆるとろける。とろけるけど、すぐに蜜みたいに流れるわけじゃねえ。熱でじんわりあっためられた、ねっちりした歯ごたえを残したゆるやわの甘いのがよ、ここだよ、ここを切り取って、一口にやるのさ」
「……ごくり」
「続きはまあ自分でやってみるといい」
「商売上手!!」

 これ絶対やってるでしょ。売り文句の講習かなんか。
 しかしこれだけ言われると気になるからなあ。あとで買っちゃうやつだ。
 いまはなんでもかんでも高くなってるみたいだけど、私たちってなんだかんだ小金持ちだからね。トルンペートは正常な金銭感覚あるから文句言ってたけど、お嬢様のリリオとゲーム脳が抜けきらない私はもうお財布がガバガバなんだよね。

 おじさんは私たちにセールストークしながらもちゃくちゃくと準備を進めて、巣枠を鍋みたいなものの中に入れ、金具で固定した。
 それから、横についたハンドルのようなものを回すと、その回転が機械仕掛けに伝わって、鍋の中の巣枠が回転し始める。ぎゅんぎゅんと回転が早まると、巣枠に詰まっていた蜜が遠心力で引きはがされて、鍋肌に叩きつけられていく。

「ははあ……遠心分離機ってやつだね」
「おう、よく知ってるなあ。帝都の学者さんがよ、研究で使ってるとかいうやつから閃いてこしらえてくれたのよ。この小屋のやつは手回しだけど、足踏みのやつだとか、水車使ったやつもあるでよ」

 こうして巣枠からとれた蜜は、鍋の中にたまっていき、底のほうについている蛇口を開くと蜜だけが流れ落ちるって寸法だ。もちろん、まだ不純物やごみ、蜜蝋の欠片が混じっていることもあるから、濾過してから瓶詰めするんだとか。

 おじさんはひいこら言いながらハンドルを回し、おもしろがったリリオも回させてもらい、なんだかんだ私もちょっとやらせてもらい、じゃああたしもとトルンペートも回して……と順繰りにハンドルを回しながら、おじさんはあれこれと教えてくれた。喋りたがりの人のようだ。

「巣箱もたくさん並んでるように見えるだろ。あれなあ、もとは森の中にあったんだわ。見えたろ、白い花の木。あれが針槐(ロビニオ)だあな。あれで蜜を作るから、うちは《白の森》っつうんだわ」

 私がアカシアと認識してるやつだね。アカシア蜂蜜ってよく見かける。実際はニセアカシアらしいけど、葉の形がアカシアに似てるからニセって言われてる、人間都合の名前だね。ハリエンジュっていうのがいちばん正確、というか植物図鑑とかで見る名前かな。
 春から初夏にかけて花を咲かせ、いまごろが蜜の採れる時期らしい。癖がなくてあっさりしていて、上品な味なのも高級感あるね。

「本当ならあの森の中に巣箱を設置してたんだけどよ、熊が壊しちまうもんだから村に引っ込めたんだな」
「以前からも熊害(ゆうがい)はあったんですか?」
「あるにはあったがよ、たまーにだな。熊も人間を恐れる……はずだったんだが、最近はどうにもねえ。こっちを見ても平気で巣箱を狙ってきやがる。観光客が迂闊に餌やりでもして、慣れちまったんじゃねえかっていうやつもいるなあ」

 そうなると、人間側がひくしかない。熊相手に人間ができることは少ない、とおじさんはぼやいた。

「やっぱり熊ってヤバイの?」
「そりゃそうよ。獣の中でも一等でかくて強い種なんだもの」
「魔獣より?」
「魔獣の方が危険ね。でもそもそも強力な魔獣って数が少ないじゃない。そこんところ、熊は普通にいるし、なんなら熊の魔獣もいるわ。だから出くわすことも多いし、普通の村人にとっちゃ熊のほうが恐ろしいでしょうよ」

 フムン。
 リリオたちといると魔獣ってよくエンカウントするから間隔が麻痺してるかもしれない。
 普通の人にとっては、見たことない魔獣より、身近な熊のほうがおっかないわけだね。

 森にも入りづらくなってまいったとおじさんはぼやいた。

針槐(ロビニオ)もよお、いろいろに使えるんだがね。つぼみや花、花穂、若い芽なんかも食えるんだが、熊があぶねえってんであんまり採れなかったんだよなあ、今年は。うちの名物の蜂蜜酒(メディトリンコ)にもよ、花を漬け込んだものなんかもあって、ありゃあ売る用だから高いけど、うまいんだよなあ」
「詳しく」
「え、お、おう」

 リリオの目がきらりと輝いた。
 ひとと自然のバランスを崩しかねない熊害(ゆうがい)事件を速やかに解決せねばならぬとなみなみならぬ決意を固めたようだった。
 食い意地の張った熊とリリオと、うーん、「勝手に争え」系のポスターができそう。





用語解説

・養蜂箱
 当初は土蜘蛛(ロンガクルルロ)式養蜂術なども期待されたものの、「洞窟に巣を作らせて蜜を集めさせ、針も刺さらないし窒息もしない土蜘蛛(ロンガクルルロ)が煙焚きながら適当に巣を切り取って回収する」とかいうパワースタイルだったため、断念したとか。

薄鍋餅(パトクーコ)(patkuko)
 パンケーキ。本邦ではもっぱらホットケーキと呼ばれる。
 私たちの知るものよりも薄く……などという事情は知らねえ!とばかりにふかふかのホットケーキが流通している。
 恐るべきことに(おそらく)この薄鍋餅(パトクーコ)を作る為だけに重曹とベーキングパウダーの製法が錬金術師の正気と引き換えに発明され、大量生産法まで生み出された。
 いつものごとく神託(ハンドアウト)を受けて発狂したかの錬金術師は製法を書きなぐり実際にスキレットで試作したのち、「違った! あれ()()()()だったわ!!」と絶叫して息絶えたという。