ふと、職員室廊下の掲示してあった教員の名と担当科目が記された表を見て、呟いた。

「もしかして、桜庭の神宮ですか?」

「ん? あ、そうよ。桜庭の神宮さん」

「へえ――あいつ、教師になったんですか」

「意外よね。警察関係になるかと、私も思ってたわ」

「俺としては嬉しいですけどね」

「え? どうして?」

「同じ学校にいるなら、堂々潰せるじゃないですか」

「あらー。まだあの三人と喧嘩は続行中なの?」

「喧嘩なんて。――今も昔も、俺は神宮が嫌いなだけですよ」