【タイトル】
第23話【闇勇者SIDE】魔王軍四天王の配下に加わる

【公開状態】
下書き

【作成日時】
2022-09-29 03:41:41(+09:00)

【更新日時】
2022-09-29 06:11:06(+09:00)

【文字数】
1,866文字

【本文(134行)】
 エルフの国と魔王軍との交戦の地。魔王軍の陣営での出来事だった。

 そこには魔王軍四天王の一角である魔族アスタロトがいた。アスタロトは見目麗しい少女ではあるが、高い魔力を秘める死霊術士(ネクロマンサー)であり、普通の人間では到底太刀打ちできないような、恐ろしい相手なのである。
 彼女は小難しい顔をして、戦況を書き示した地図と睨めっこしている。

「アスタロト様」

「なんだ?」

 テント内に一人の魔族兵が入ってきた。

「アスタロト様に面会をしたい者がいるのですが……」

「誰だ?」

「そ、その……闇の女神ネメシス様とおっしゃっていますが」

「あの女神か……良いだろう。通せ」

「はっ!」

「やっほー……アスタロトちゃん!」

「貴様か……何の用だ?」

 闇の世界の住人である二人には多少の面識があった。

「遊びにきちゃった」

「帰れ」

「なんだよー、もう。つれないなー」
 
 ネメシスは拗ねた。

「っていうのは冗談で、本題はここから」

「本題?」

「じゃじゃーん、入って来て」

 やっとの事、闇の勇者として新たな生を受けた僕が姿を現す。

「誰だ? 人間か?」

「人間だけど、精神はもう魔族みたいなものだよ。彼は闇勇者のハヤト君」

「……闇勇者ハヤトだと」

「うんうん。話は聞いているよ。アスタロトちゃんが率いている魔王軍、どうやらエルフ国の攻略に苦戦してみるらしいじゃないの」

「それを言われると、その通りだ。お前の言う通り、我々の軍はエルフ国の攻略に苦戦している」

「そこで、彼の出番ってわけ。彼、すっごく強いのよ。私のお墨付き。彼をアスタロトちゃんの配下にしてエルフ国の攻略戦をすれば、きっと戦況は大きく好転していく事になるよ」

「ほう……その男、そんなに強いのか」

『強い』。男としてそう言われるのがこんなに嬉しい事だとは思わなかった。僕はこの世界に来てからというもの、散々馬鹿にされて、コケにされてきたのだからな。

「どうどう? この男、配下にしてみない? きっと戦力になるよ」

「そうか……断る理由は思いつかないな。我が軍は新しい戦力を欲している。だが、元を言えば彼は人間だろう? 裏切る不安はないのか?」

「それはないかなぁ……だって彼は人間を恨んでいるんだもの。憎しみを募らせているの。確かに種族としては人間かもしれないけど、今の彼の心は我々、闇の住人のものと何一つとして変わらないよ」

「そうか、戦力としても期待できる。裏切る心配もない。だったら、是非我が魔王軍で力を振るってくれ」

 アスタロトは僕に手を差し伸べてきた。だが、僕の視線は別のところにあった。アスタロトは露出の高い、えっちな恰好をしていた。そして彼女は爆乳なのだ。ぷるん、と巨大な乳が揺れるのが見れた。

「ど、どこを見ている?」

「それは勿論、おっぱいを」

 僕は躊躇うまでもなく言った。

「普通、そこは誤魔化して言うのではないか? 全く、正直な男だな」

 アスタロトは呆れていた。

「魔王軍四天王アスタロト。僕はあなたの配下になっても構わない。だが、一つだけ条件がある」

「条件? なんだ? 言ってみろ」

「僕が然るべき戦果を上げたら、相応の褒美が欲しい」

「褒美? なんだ? 言ってみろ? 金か、地位か、それとも名誉か?」

「エルフの国を攻め落とす上で、重要な働きをしたと判断できたら。僕にそのおっぱいを揉ませて欲しい。勿論、生で。その後も勿論、ベッドで。ぐふふっ」

 僕は厭らしい笑みを浮かべた。

「なんだ、そんな事か。良いだろう。それでやる気が出るならお安い御用だ」

 意外な程、あっさりとアスタロトは僕の要求を飲んだ。この魔族。やはり見た目通りのビッチのようだ。

「随分とあっさり身体を差し出すんだね」

 ネメシスは呆れていた。

「そりゃあもう。ずっと苦戦していたエルフ国を身体を差し出すくらいで攻略できるなら安いもんさ」

 アスタロトは笑う。

「じゃあ、交渉成立ですね」

 僕は笑う。

「我が軍での君の活躍、期待しているよ。闇勇者ハヤト」

 僕達は握手をした。こうして僕は正式に魔王軍の配下に加わったのだ。

「アスタロト様!」

 魔族兵が駆け込んで来た。随分慌てた様子だった。

「なんだ? どうした?」

「報告があります。エルフ国の軍団が我が魔王軍をはねのけ、防衛から一転して攻勢に転じてきました」

「なんだと……早速出番だぞ。闇勇者」

「ふふっ。僕の出番というわけですね。エルフの連中に見せてやりますよ」

 エルフに直接的な恨みはない。だが、僕がこの世界でハーレムを築き、最高にハッピーになる為の礎となって貰おう。その為の尊い犠牲だ。
 
 僕はにやりと笑みを浮かべた。

「僕の本当の力を」

 僕はエルフの軍隊に力を行使する事を決めた。