俺は北へと向かっていた。目的は当然、北にある荒れ果てた墓地である。そこにはアンデッドの強力なモンスターが出るらしい……という噂を酒場のマスターから聞きつけた。
北にある、荒れ果てた墓地に行きつく為には、深緑の森を通らなければならない。
飛行(フライ)の魔法かスキルがあれば安全に空を飛んで通過できるかもしれないが。生憎と、俺はそんなスキルは習得していないのであった。
こうして、俺は深緑の森を歩き始めたのだ。
「不気味な森だ……」
俺は一人、呟く。今にもモンスターが出て来そうな、不気味な森であった。明らかに、危険な場所だ。
俺は慎重に森を進んでいく。
――と、その時の事であった。
グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
突如、野獣の叫び声が聞こえてきた。森が震撼する。声量の大きさから察するに、間違いなく巨大なモンスターのものだ。
「な、なんだ!?」
俺は慌てて、声のする方向へと向かった。
そこにいたのは大きな熊のようなモンスターだった。
「『解析(アナライズ)』」
俺は早速、モンスターの特徴を『解析(アナライズ)』のスキルで分析する。まずは敵の情報を知る必要があったのだ。
=====================================
モンスター名。キングキラーベア。
LV20 HP200 弱点属性炎
※巨大な熊型のモンスター。HPと防御力に優れ、耐久力に富んでいるが、決して動きが鈍重という事はない。その巨体に見合わない素早さの持ち主。鋭い爪から放たれつ一撃は驚異的であり、熟練の冒険者でも決して侮れるものではない。
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どうやら、このキングキラーベアというモンスターは、この森の主のようだった。
「……なんだ?」
よくよく見ると、その場には一人の少女が居合わせていた。金髪をした、凛々しい印象の少女だった。
普通、こういう場面では、女の子というのは悲鳴を上げるものなのではないか。そして、地面にヘタレ込み、ヒーローの登場を待つ。そういう役回りのはずだ。漫画とかの物語で言うと。
だが、彼女は剣を構えていて、そのキングキラーベアという、恐ろしいモンスターと向き合っている。
闘うつもりなのか……あんな恐ろしいモンスターと。だが、一人ではあまりに危険すぎる。
グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
けたたましい叫び声の後、キングキラーベアが少女に襲い掛かる。
ま、まずい、あんな攻撃食らったら一たまりもない。
ドスン!
衝撃音が響いた。だが、空振りだった。彼女はその攻撃を避けていたのだから。
「はああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
天高く舞った、彼女は輝かしい剣でキングキラーベアの脳天を叩き割った。
グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
ドスン!
キングキラーベアは断末魔のような悲鳴を上げた後、地面に崩れ落ちた。
「ふうっ……呆気ないものですね」
彼女はキングキラーベアが絶命したと思い込み、背を向けた。
だが、キングキラーベアの生命力は並みのものではなかったのだ。キングキラーベアはよろよろと立ち上がる。彼女はまだ、キングキラーベアが生き延びているという事に気づいていなかった。
「あ、危ないっ!」
俺は思わず、身を乗り出していた。今が最大の機会(チャンス)だ。この前に習得した、技スキルを披露する、絶好の機会(チャンス)。
敵単体に大ダメージを与えられる技スキル『一刀両断』を使用する、機会(チャンス)だ。
「はあああああああああああああああああああああああああああああああああ!
!」
技スキル『一刀両断』を発動した。単純な技だった。高く飛び上がり、剣を振り下ろすという、単純明快な技。だが、その威力は抜群だった。全体重をかけた一撃はキングキラーベアの脳天に直撃する。
先ほど、少女により攻撃を加えられた箇所に、再度の攻撃が行われたのだ。その効果は抜群であった。
グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
ドスーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
キングキラーベアは、断末魔を上げて、果てた。
『レベルが10になりましたので、新たな技スキルを修得しました』
どこからともなく、システムコールのような音声が聞こえてくる。
「そうか、ボスモンスターを倒したから、一気にレベルが上がったのか。ステータスオープン」
ボスモンスターを倒した俺は、早速ステータスを確認する。
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臼井影人 16歳 男 レベル:10(NEW)
職業:無職
HP:50(NEW)※以下、パラメーターは更新されています
MP:50
SP:50
攻撃力:50
防御力:50
素早さ:50
魔法力:50
魔法耐性:50
運:50
装備:銅の剣 ※ 攻撃力+5 銅の防具 ※防御力+5
資金:1000G (NEW)
スキル:『HP成長適正大』『MP成長適正大』『防御力成長適正大』『素早さ成長適正大』『魔法力成長適正大』『魔法耐性成長適正大』『経験値取得効率向上』『レベルアップ上限突破』『資金獲得効率大』『炎耐性大』『水耐性大』『雷耐性大』『地耐性大』『光耐性大』『闇耐性大』『全武器装備可能』『全防具装備可能』
『アイテム保有上限突破』『魔獣、聖獣使い(※ありとあらゆるモンスターを使役する事ができる)』『勇者の証(※勇者が取得できる全技が習得可能になる)』『解析(アナライズ)』※モンスターのデータを解析し、読み取れるスキル。
技スキル:一刀両断【敵単体に大ダメージを与える剣技】※使用SP10
回し斬り【自身の周辺にいる複数体のモンスターにダメージを与える件技】※使用SP20(NEW)
アイテム:
ポーション※回復力小のポーション。一回限りの使い切り。消耗品。×5
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こうして、キングキラーベアを倒した俺達。やっとの事で俺は目の前にいる、可憐な美少女と向き合う事ができるのであった。
北にある、荒れ果てた墓地に行きつく為には、深緑の森を通らなければならない。
飛行(フライ)の魔法かスキルがあれば安全に空を飛んで通過できるかもしれないが。生憎と、俺はそんなスキルは習得していないのであった。
こうして、俺は深緑の森を歩き始めたのだ。
「不気味な森だ……」
俺は一人、呟く。今にもモンスターが出て来そうな、不気味な森であった。明らかに、危険な場所だ。
俺は慎重に森を進んでいく。
――と、その時の事であった。
グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
突如、野獣の叫び声が聞こえてきた。森が震撼する。声量の大きさから察するに、間違いなく巨大なモンスターのものだ。
「な、なんだ!?」
俺は慌てて、声のする方向へと向かった。
そこにいたのは大きな熊のようなモンスターだった。
「『解析(アナライズ)』」
俺は早速、モンスターの特徴を『解析(アナライズ)』のスキルで分析する。まずは敵の情報を知る必要があったのだ。
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モンスター名。キングキラーベア。
LV20 HP200 弱点属性炎
※巨大な熊型のモンスター。HPと防御力に優れ、耐久力に富んでいるが、決して動きが鈍重という事はない。その巨体に見合わない素早さの持ち主。鋭い爪から放たれつ一撃は驚異的であり、熟練の冒険者でも決して侮れるものではない。
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どうやら、このキングキラーベアというモンスターは、この森の主のようだった。
「……なんだ?」
よくよく見ると、その場には一人の少女が居合わせていた。金髪をした、凛々しい印象の少女だった。
普通、こういう場面では、女の子というのは悲鳴を上げるものなのではないか。そして、地面にヘタレ込み、ヒーローの登場を待つ。そういう役回りのはずだ。漫画とかの物語で言うと。
だが、彼女は剣を構えていて、そのキングキラーベアという、恐ろしいモンスターと向き合っている。
闘うつもりなのか……あんな恐ろしいモンスターと。だが、一人ではあまりに危険すぎる。
グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
けたたましい叫び声の後、キングキラーベアが少女に襲い掛かる。
ま、まずい、あんな攻撃食らったら一たまりもない。
ドスン!
衝撃音が響いた。だが、空振りだった。彼女はその攻撃を避けていたのだから。
「はああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
天高く舞った、彼女は輝かしい剣でキングキラーベアの脳天を叩き割った。
グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
ドスン!
キングキラーベアは断末魔のような悲鳴を上げた後、地面に崩れ落ちた。
「ふうっ……呆気ないものですね」
彼女はキングキラーベアが絶命したと思い込み、背を向けた。
だが、キングキラーベアの生命力は並みのものではなかったのだ。キングキラーベアはよろよろと立ち上がる。彼女はまだ、キングキラーベアが生き延びているという事に気づいていなかった。
「あ、危ないっ!」
俺は思わず、身を乗り出していた。今が最大の機会(チャンス)だ。この前に習得した、技スキルを披露する、絶好の機会(チャンス)。
敵単体に大ダメージを与えられる技スキル『一刀両断』を使用する、機会(チャンス)だ。
「はあああああああああああああああああああああああああああああああああ!
!」
技スキル『一刀両断』を発動した。単純な技だった。高く飛び上がり、剣を振り下ろすという、単純明快な技。だが、その威力は抜群だった。全体重をかけた一撃はキングキラーベアの脳天に直撃する。
先ほど、少女により攻撃を加えられた箇所に、再度の攻撃が行われたのだ。その効果は抜群であった。
グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
ドスーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
キングキラーベアは、断末魔を上げて、果てた。
『レベルが10になりましたので、新たな技スキルを修得しました』
どこからともなく、システムコールのような音声が聞こえてくる。
「そうか、ボスモンスターを倒したから、一気にレベルが上がったのか。ステータスオープン」
ボスモンスターを倒した俺は、早速ステータスを確認する。
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臼井影人 16歳 男 レベル:10(NEW)
職業:無職
HP:50(NEW)※以下、パラメーターは更新されています
MP:50
SP:50
攻撃力:50
防御力:50
素早さ:50
魔法力:50
魔法耐性:50
運:50
装備:銅の剣 ※ 攻撃力+5 銅の防具 ※防御力+5
資金:1000G (NEW)
スキル:『HP成長適正大』『MP成長適正大』『防御力成長適正大』『素早さ成長適正大』『魔法力成長適正大』『魔法耐性成長適正大』『経験値取得効率向上』『レベルアップ上限突破』『資金獲得効率大』『炎耐性大』『水耐性大』『雷耐性大』『地耐性大』『光耐性大』『闇耐性大』『全武器装備可能』『全防具装備可能』
『アイテム保有上限突破』『魔獣、聖獣使い(※ありとあらゆるモンスターを使役する事ができる)』『勇者の証(※勇者が取得できる全技が習得可能になる)』『解析(アナライズ)』※モンスターのデータを解析し、読み取れるスキル。
技スキル:一刀両断【敵単体に大ダメージを与える剣技】※使用SP10
回し斬り【自身の周辺にいる複数体のモンスターにダメージを与える件技】※使用SP20(NEW)
アイテム:
ポーション※回復力小のポーション。一回限りの使い切り。消耗品。×5
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こうして、キングキラーベアを倒した俺達。やっとの事で俺は目の前にいる、可憐な美少女と向き合う事ができるのであった。