「俺の親戚だったみたいだ。お前らも知り合いだったのか?」

「よく行くお店で何度か逢ってて、お友達になったの」

尊は白が一緒だったのが相当嬉しかったらしく、ふにゃけるような顔で白に抱き付いている。

白も小柄と思っていたが、尊と並べば、尊の頭は白の頬のあたりになる。画的には白が抱き留めているような感じだ。

「……尊は、白の声のこと知ってるのか?」

「うん。白ちゃんが今使ってる手帳、わたしからの誕プレなんだよ~」

「……そうか」

それほど仲のいい尊が一緒なら、尚更心強い。弟妹が多くいた蒼は、何かと世話焼き体質だった。

「尊。白のことは心配なんだけど、やっぱ男の俺だと目が行き届かないところあるから、白のことよろしく頼む」

「もちろんだよ、蒼くん。白ちゃん、よろしくね」

白は嬉しそうな顔でぶんぶん首を縦に振る。

「幸先いいんじゃねえの?」

仲良し尊と白を眺めながら、衛が言う、

「俺はな。お前は一つも解決しちゃいねーぞ」

「………天科ぶっ飛ばしたらクラス変わると思う?」

「むしろPクラスに相応しいとか言われるだけじゃね?」

「…………だよな……」

衛は肩を落とした。尊の隣の帝がうずうずしているのがわかって顔を強張らせている衛を横目にして、蒼は一つ考えた。

「尊。もう一つ頼みたいことあんだけど」